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♥ これは式神  作者: 雪*苺
七日目 / 日曜日 4月28日
34/104

♥ 瀬圉家 5 / 本家 5 / 本邸 4 / 応接間 3


遠古

さん、貴女は席を外しなさい。

  久し振りに學舎へ顔を出してはどうかしら 」


衛美ママ:美緒

「 お母様!

  えいを1人にするなんて出来ません 」


衛美

「 お母さん、私は大丈夫だよ。

  づるさんもてくれるし。

 ( お母さんには悪いけど、なくなってくれた方が都合がいし… )」


玄武

『 悪いだな 』


衛美

「( お母さんが被害に遭ったら困るでしょ。

   私は母親思いのむすめだから! )」


衛美ママ:美緒

えい…… 」


衛美

「 心配しないで、お母さん 」


衛美ママ:美緒

「 …………分かったわ。

  お母様、私は席を外します。

  えいを宜しくお願いします 」


 お母さんは心配そうに私を見ていたけど、大丈夫オーラを出してニコニコしている私を見て、応接間を出る決意をしたみたい。


 ソファーから腰を浮かせて立ち上がったお母さんは、お祖母様に会釈をして応接間から出て行った。


衛美

れいのうりょくってので老化を遅らせてるなら、若作りしてるおじいちゃんじゃん。

  不老不死にでもなりたいの? 」


遠古

えい!!

  口を慎みなさい! 」


祿棠冥晶

い、とわ

  なかなか威勢のむすめだ。

  われくないのか? 」


衛美

此方こっちの方が『 はぁ? 』だし!

  小学生の姿をしてるおじいちゃんなんて怖くないし!

  私は大学生なんだからね。

  馬鹿にしないで! 」


遠古

えい

  祿ろくどうめいしょう様には敬語を使いなさい! 」


衛美

「 お祖母様、これから私を『 祓う 』とか言う失礼なおじいちゃんになんで敬語を使わないといけないの? 」


玄武

『 “ めいしょうおじいちゃん ” はとわより歳上だぞ。

  とわが敬語を使うならえいも敬語を使わなければな 』


衛美

「( 分かったわよぉ……。

   姿が子供だからややこしいったらないわね… )

  ──御免なさい、めいしょうお爺様。

  子供の姿なんかしてるから、つい。

  お祖母様より歳上なら敬語を使わないと駄目よね 」


遠古

「 おじいさま…………えい

  失礼にも程があります!! 」


祿棠冥晶

い。

  そう喚くなとわ

  しかし、 “ お爺様 ” はめてもらいたいものだな 」


衛美

ほんの小学生だったら、 “ めいしょう君 ” って呼んでもかったけど、老化を遅らせてるだけなんでしょ? 」


玄武

えいとわが今にも噴火しそうだぞ。

  面白いが、血圧が上がってはまずいのではないか?

  とわの顔を立てて “ めいしょうさん ” にしといてやってはどうだ? 』


衛美

「( そ、そうね…。

   こんな所でお祖母様が倒れたりでもしたら私が悪者にされちゃいそうだもんね )

  ──じゃあ、 “ めいしょうさん ” でいですか? 」


祿棠冥晶

「 まぁ、かろう。

  ──本題へ入らせてもらうぞ。

  えいに取り憑いているのはれいだ?

  りょうはいれいしゅれいあくりょうおんりょうりょうどうぶつれい,モノノケのたぐい,あやかしのたぐいか? 」


衛美

「 ……あやかしって妖怪の事ですよね?

  鬼とか悪魔とかは入らないんですか? 」


祿棠冥晶

「 鬼,悪魔は “ モノノケ ” のたぐいに入るからな 」


衛美

「 そうなんですね…?

  めいしょうさん、げんれにも入りません。

  それにげんは悪さなんてしません。

  私をってくれるだけです。

  それに式神は祓えないんじゃないですか? 」


祿棠冥晶

「 ──式神…だと?

  えいの近くに見える白い靄は式神なのか? 」


衛美

「 白い靄??

  めいしょうさんにはげんが白い靄に見えるんですか? 」


玄武

『 ほう?

  わざ(わざ)見えないようにしているのにワタシが『 白い靄に見える 』だと?

  なかなか強いれいのうりょくを持っているな。

  面白い。

  えい、そいつの式神を見てみたい 』


衛美

「( 式神を見てどうするの? )」


玄武

『 式神を見れば()(師 )の程度なのか分かる 』


衛美

「( へぇ?

   そうなんだ?

   じゃあ、聞いてみるわね )

  めいしょうさんの式神を見てみたいです 」


祿棠冥晶

われの式神が気になるか? 」


衛美

「 気になります!

  すっごく気になります!

  強いんですか? 」


祿棠冥晶

「 ふむ…。

  そんなに見たいなら見せてもいぞ 」


衛美

ほんですか?

  がとう御座います! 」


祿棠冥晶

「 その代わり、えいの式神をわれにも見せてほしい 」


衛美

「( げん、どう? )」


玄武

『 構わない。

  自慢の式神を泣かせてやるとしよう 』


衛美

「( ほど(ほど)にしてよね )

  分かりました。

  げんも『 姿すがたを見せてもい 』って言ってくれてます 」


祿棠冥晶

「 そうか。

  それは楽しみだな。

  場所を変えるとようか 」


遠古

祿ろくどうめいしょう様、裏庭へ案内致しますわ 」


 ソファーから腰を上げて立ち上がったお祖母様は、めいしょうさん,づるさん,私を裏庭へ案内する為に応接間を出た。

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