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♥ これは式神  作者: 雪*苺
七日目 / 日曜日 4月28日
32/104

♥ 瀬圉家 3 / 本家 3 / 本邸 2 / 応接間 1


──*──*──*── 応接間


 応接間へ入るとお祖母様が上座に座っている。


 お祖母様の右側にあるソファーには男性と男の子が1人ずつ座っている。


 お祖母様よりに座っているのは男の子で、ドア側に座っているのは背の高い男性。


 かなりのイッケメーーーン!


 この2人が私に会わせたい人って事?


遠古

てくれましたね。

  さん,えい

  2人共、ソファーにお座りなさい 」


衛美ママ:美緒

「 はい、お母様。

  失礼致します 」


衛美

「 こんにちは、お祖母様。

  私に会わせたい人って、この人達? 」


衛美ママ:美緒

「 ──えい

  お行儀が悪いわよ! 」


衛美

「 ごめんなさ〜い… 」


 ぎょっとしたお母さんに、ゆる〜く謝ってからソファーに腰を下ろして座る。


衛美

「( う〜〜〜ん…。

   1人は小学生よねぇ?

   隣の人は……私より歳上よねぇ?

   リッちゃんとい勝負になりそうなイケメンさんね。

   なんか、機嫌が悪そうに見えるんだけど…………気の所為かな?? )」


玄武

『 …………………… 』


衛美

「( げん

   どうしちゃったの?

   急に黙っちゃって )」


玄武

『 ………………少しばかりムカムカしてな… 』


衛美

「( ムカムカ??

   珍しいわね… )」


遠古

「 ──紹介しますね。

  此方こちら祿ろくどうめいしょう様,彼方あちらげんづるさんです 」


衛美

げん

  げん…………なんか、聞いた事あるかも…? 」


遠古

づるさんは、退魔師の家系の御子息ですよ 」


衛美

「 退魔師??

  妖怪とか退治する祓い屋さんみたいな? 」


遠古

えい……。

  貴女も≪ ≫の人間でしょう。

  端くれなりに少しは陰陽師と退魔師の事を知りなさい 」


衛美

「 は〜〜い……。

 ( 玄武から聞いてるからほんは知ってるけど…。

   知らない振りしたら呆れられちゃったわね )」


玄武

『 そのまま知らない振りをしとけばい。

  知ったら知ったで厄介事に巻き込まれるからな 』


衛美

「( そうなの?

   ……巻き込まれるのいやだし、知らない振り続けちゃお! )」


遠古

づるさんは≪ げん ≫のまっなの。

  跡取りのいない≪ ≫の婿養子になっていただく事にしました 」


衛美

「 婿養子?

  お祖母様、えいが本家の養子に入ったのに婿養子なんて要るの? 」


遠古

「 誰が本家の婿養子だと言いましたか。

  づるさんはえいの婚約者になっていただいたのよ。

  えいの継ぐ≪ ≫の婿養子になっていただくのです 」


衛美

「 え…ぇえっ??

  私の婿養子?!

  じゃなくて、こんにゃく…… 」


衛美ママ:美緒

「 婚約者よ、えい

  お母様、どういう事ですか?

  えいの婚約者を勝手に決めるなんて。

  えいだ18歳ですよ。

  ついこの間、高校を卒業したばかりで── 」


遠古

「 ≪ げん ≫とづるさんの了承は得ています。

  づるさんとえいの婚約は決定事項です 」


衛美ママ:美緒

「 そんな、強引です!

  えいの気持ちはどうなるんですか? 」


遠古

さん、えいは男性不信でしたね 」


衛美ママ:美緒

「 は…はい……。

  異性が苦手で人見知りをする大人しい子です 」


遠古

づるさんにも事情があり、女性と接するのがしょう(しょう)苦手らしいのです。

  異性が苦手な者同士、分かり合い易くて気が合うのではないかしら? 」


衛美ママ:美緒

「 …………えい、どうなの?

  いやならいやと断ってもいのよ 」


衛美

「( …………げん、どうしよう?

   どうしたらいいかな? )」


玄武

『 受ければいい。

  づるとやらがえいさわらなければワタシはなにもしない。

  婚約者は害虫除けに使える。

  利用しない手はないぞ 』


衛美

「( 害虫除けかぁ…。

   それは名案かも!

   どうせ恋愛なんて出来ないんだから、婚約者がいてもいよね?

   性格は付き合ってみないと分からないけど、イケメンだし♪

   退魔師の家系ならげんとも話が合うかもだし!

   よし、決めた!

   婚約者の件、受けちゃおう!

   “ おさわりなし ” を条件にしてだけどね! )」


玄武

づるとやらにはあとで姿を見せてやるとしよう 』


衛美ママ:美緒

えい、どうしたの?

  遠慮しないでハッキリ断ってもいのよ 」


衛美

「 大丈夫だよ、お母さん。

  婚約者の件は構わないよ。

  だだね…条件があって……、づるさんには私をさわらないでほしいんです。

  私は男性不信だけじゃなくて…男性恐怖症のもあるから……。

  おさわりされないなら、婚約者としてお付き合い出来ます! 」


衛美ママ:美緒

えい……それは幾らなんでも── 」


厳蒔弓弦

「 私はその条件で構わない。

  婚約中はれないようにしよう。

  私もその方ががたい 」


衛美

「 そうなんですか?

  かったです♪

  じゃあ、今日きょうから宜しくお願いしま〜〜す 」


厳蒔弓弦

此方こちらこそ宜しく頼もう。

  婚約者の件を受けてもらえて私も助かる 」


衛美

づるさんは歳上みたいですから、私の事は “ えい ” って呼んでくれていです 」


厳蒔弓弦

かった。

  そう呼ぶ事にしよう 」


 本家に行ったら、婚約者を紹介されちゃうなんて、吃驚よね!


 相手がリッちゃん並のイケメンでラッキーじゃんね♥

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