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♥ これは式神  作者: 雪*苺
一日目 / 月曜日 4月22日
3/104

♥ 大学 2 / 昼休み 2 / in玄武


かったのか? 』


衛美

「( なにが? )」


『 いい話し相手になったかも知れないのに──という意味だ 』


衛美

「( お喋りすると無駄に疲れるからきょくりょくしたくないの )」


『 なかなかのハンサムだったな 』


衛美

「( いまどきはイケメンって言うのよ。

   1番関わり合いたくないタイプね )」


『 どうしてだ? 』


衛美

「( どぉしてぇ〜〜??

   決まってるでしょう! )」


なにが? 』


衛美

「( なぁ~にぃ~がぁ〜〜??

   あ〜いうイケメンにはね、 “ ファンクラブ ” っていう厄介な取り巻きが付きまとってるもんなの。

   ファンクラブの存在を認識してる野郎は、だマシな方よ。

   だね! )」


『 2度も言う必要があるのか? 』


衛美

「( あるよ!

   1番タチの悪いのは、本人自身が自分を取り巻くファンクラブの存在に全く気付いてない天然野郎よ!! )」


『 どうしてだ? 』


衛美

「( はぁぁぁぁぁぁん??

   取り巻きに目を付けられた時点で、明るく楽しい大学生活が一変して、生き地獄に早変わりするからよ!! )」


『 取り巻きに大学生活を一変させる程の力があるのか? 』


衛美

「( あ・る・の!!

   女子はつるむと邪悪さが倍増するんだから!

   小中高生の()()なんて足元にも及ばないのよ! )」


『 大丈夫だ。

  ワタシがあらゆる危険からえいる。

  なにをされてもえいが被害を受ける事はない 』


衛美

「( 相手が被害を受けるでしょう!

   ちゃんと手加減して!! )」


『 手加減?

  必要無い。

  ワタシは〈 〉だ。

  ワタシの役目はくまで、えいる事だ。

  他の奴がどうなろうとワタシの知った事ではない 』


衛美

「( それを “ 駄目だ ” って言ってるの!

   アンタが手加減しなかったで、私がどんな学生生活を送る羽目になったのか忘れてないでしょうね〜〜〜!! )」


アンタと呼ばれた者

『 危害を加える者が近くになくて安全に過ごせただろう。

  えいにはあんじんな生活を送ってほしかったからな 』


衛美

「( 一体なんにんの生徒を病院送りにしたと思ってるの? )」


アンタと呼ばれた者

『 ……………………さあ?

  そんな事は覚えていない。

  どうでもいいし 』


衛美

「( アンタにはどうでもくても、私にはどうでもくないの!! )」


アンタと呼ばれた者

『 まぁまぁ……過ぎた事を言っても仕方無いだろう?

  その取り巻き達に目を付けられたとしても、ワタシがるから安全だ 』


衛美

「( 相手が病院送りになる程の被害を受けるのが分かってて、イケメン君と親しくなろうなんて思わない! )」


アンタと呼ばれた者

『 なればいいのに…… 』


衛美

「( なるか!!

   ──アンタさ、階段を下りようとした私の背中を押しやがったムカつく男子を吹っ飛ばして、窓から転落させたでしょ! )」


アンタと呼ばれた者

『 ……………………はて?

  そんな事…………ぁぁ、ああ…覚えている!

  確かにいたな。

  でも、ちゃんと生きていただろう?

  本来は2度と悪さが出来ないように、ワタシは息の根をめたかったんだ…… 』


衛美

「( 息の根をめるの禁止!!

   ──その男子、全身打撲で半年も入院する事になったのよ。

   あとから聞いた話だけど……『 窓から落ちる時に耳元で「 次は殺す 」って声が聞こえた 』とかで、入院中は姿の見えない声に脅えて、ずっと悪夢に魘されていたみたいよ……。

   今でも精神科にかよってカウンセリングを受けてるんですって。

   アンタは、これをどう思ってるの? )」


アンタと呼ばれた者

『 当然の報いだ。

  決まっているだろう 』


衛美

「( だから、いやなのよ!

   加害者になりそうな奴等とは関わりたくないって思うの )」


アンタと呼ばれた者

『 関わればいいのに…… 』


衛美

「( はぁ〜……。

   アンタと話しててもらちが明かないわね…… )」


アンタと呼ばれた者

『 それはどうも 』


衛美

「( 褒めてないんだけど…… )」

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