♥ 瀬圉家 4 / 本家 4 / 別邸 4 / ダイニングキッチン
──*──*──*── ダイニングキッチン
弓弦さんの作ってくれた美味しい料理を食べて、朝食を終えた私は、衛夛とLINEをしている。
弓弦さんが朝食を作ってくれている間に、退魔師の衣装を着替えてしまったから、私は何時でも出掛けられる状態だったりする。
弓弦さんは昼食用に作った料理を重箱に詰めている最中。
玄武は弓弦さんが用意してくれたホットココアをジョッキで飲んでいる。
衛夛へ送信するLINEには、昨日送信した文章の補足文と今日の弓弦さんと私の予定を画面に打ち込んだ。
お祖父様,お祖母様,伯父様が、衛夛に玄武の事を話したかどうか分からない。
玄武は衛夛の前では実体化したがらないから、衛夛へ送信する文章には玄武の事は書いてない。
衛夛が玄武の事に触れて来たら、玄武の事を包み隠さず書こうと思う。
聞かれたら、ちゃんと答えようと思う。
それまで玄武の事は黙っておこう。
衛美
「 …………こんな感じかしらね?
玄武、衛夛に送信する文章だけど、どうかしら? 」
玄武
「 それで良いと思う 」
衛美
「 ちゃんと読んでから言いなさいよ! 」
玄武
「 ワタシは今、忙しい。
後にしてほしい 」
衛美
「 ココア、飲んでるだけでしょ!! 」
玄武
「 衛美はせっかちだな 」
衛美
「 誰がせっかちよ。
確認ぐらい飲みながらでも出来るでしょ 」
玄武
「 そう急かすな。
衛美、ニュースでも見ていたらどうだ? 」
衛美
「 …………昨夜は『 衛美から離れたくない 』とか言ってなかったぁ? 」
玄武
「 ワタシは弓弦の作ってくれたココアを飲みたい。
此処に居る 」
衛美
「 何よ、私よりココアを選ぶなんて!
もう、いいわよ!! 」
私はスマホをテーブルの上へバンッと強く置いた。
昨夜は「 衛美から離れたくない 」とか言っといてぇ〜〜〜、弓弦さんのココアに負けるなんて!!
………………何時も私が1番だったのに……複雑な気分。
弓弦さんが玄武に何か言ってくれているけど、玄武は頑としてマイペースを崩さない。
衛美
「 文章の確認だけはしてよね。
送信は私がするから、余計な事はしないでよ 」
玄武
「 分かっている 」
玄武は私をに「 リビングへ行け 」とばかりに左手をヒラヒラとさせる。
私は玄武に背中を向けてリビングへ移動した。