11/247
綺麗な青年が一目惚れしました。
「ヘンリー、どうしたのかしら」
アンリエッタは呟く。
それはユーフェミアも同感だった。
食事に下りると、人が減っていた。
二人は外套のフードだけ外す。
「食事は何にしますか?」
女将が座った二人に問う。
おすすめを頼むと、女将は笑顔で了承した。
「後でヘンリーにも持って行きましょう」
「はい」
アンリエッタが言うとユーフェミアが頷く。
二人が食事を食べ始めると、青年が下りてきた。
「キーレン、今日はいいお肉が入ったよ」
「じゃあ、それでお願い」
普通の服なのに高貴さを漂わせる青年。
会話を耳にし、彼を見るとアンリエッタは目が合った。
「初めて見るね。旅人?」
彼はアンリエッタに問う。
青年、キーレンはあろうことか同じテーブルに座った。
「貴様、馴れ馴れしい!」
短剣をユーフェミアは向ける。
「ユフィ、落ち着いて。私はアンリ、あなたの思ってる通り旅人よ」
「瞳が綺麗だ」
「は?」
キーレンは突然歯の浮いた言葉を呟く。
「僕も旅に同行させて」
あろう事か、キーレンはそう申し出たのだった。




