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ひたすら西へと歩き、街の西端までやってきた。冒険者ギルドは体育館位の大きさがある大きな建物だったので直ぐに見つかった。街の外からモンスターの死体を担いで入っていく人がいるのであれが冒険者ギルドで間違いないだろう。


よし。冒険者ギルドに入ってみよう。


モンスターを担いだ人たちが入っていく場所は、屋根はあるが壁がほとんど無い半屋外だ。そこに低い台がいくつも置かれており、台の上に獲物が置かれ、冒険者ギルドの職員らしき人がそこにやってきて査定し買取している。特に身分証の様な物は提示していないように見える。誰が持ち込んでも買取して貰えるのだろうか。聞いてみよう。


適当な職員らしき人を捕まえて聞いてみた。



「買い取りは誰でもやって貰えるのか?」


「ああ、そうだが、何も持ってなさそうに見えるが。」


「今は持っていない。これから獲ってくるつもりだ。」


「持ってきたなら買い取るぞ。」


「ギルド員で無いと駄目とか無いのか?」


「大丈夫だ。人を選んだりはしない。但し買い取り額から税金分を差し引くことになるからごねるなよ。」


「参考になった。ありがとう。」


「頑張れよ。」




このおっさんもいい人だった。この街も案外悪くないかもしれないな。臭いけど。


ビジネスに関しても小田さんが言うほど難しくは無さそうだ。モンスターを狩ったら冒険者ギルドに持ち込めばいいし、他の物は店に直接持ち込めばいい。貨幣価値が分からないから当面は買い叩かれても仕方ない。先ずは金を得て街で物資を調達出来るようにすることが先決だ。


お金が貯まったら服を買いたい。迷彩服は目立ち過ぎる。


転移ポイントも問題だな。今は細い路地に転移しているが、転移の瞬間に路地を見られると厄介だろう。できれば拠点を設けたいが、それも金が出来てからか。


何にしろお金が無いと始まらないな。森に戻ろう。




雪さんをターゲットにして転移すると、直ぐに雪さんが抱きついてきた。



「寂しかった。」


「モンスターは出なかったかい?」


「うん。」


「え~と、まだハーレムは承認していないけど、今後はこんな感じでスキンシップを取るつもり?」


「そのつもり。嫌?」


「嫌ではないけど、恥ずかしいかな。」


「みんなの前ではやり過ぎない。今はできればギュッと抱きしめ返して欲しい。一人で心細かった。」


「やばい。可愛い。ハーレムルートに落とされそう。」


「ふっふっふ。気付いていなかったのか。もう大和は落ちている。」


「そうだったのかー。棒読み。」



可愛いので仕方ない。ギュッと抱きしめ返す。自分が案外嫌がっておらず、美咲さんが嫌がらない限りはハーレムルートは免れられないと自覚した瞬間だった。




戯れはそこまでにして、二人で拠点に転移した。

七菜さんとソフィアさんが居る。ソフィアさんが俺を見ると俺に向かって飛び込んできた。



「ヤマトー!!」


「うわっ!?何?」



ソフィアさんに抱き着かれた。柔らかい感触に包まれた。気持ちいい。



「ムカデ、狩ッテキテ!!」


「ムカデ?あの大ムカデのこと?身は海老みたいで美味しかったけど、あれが好きなの?」


「薬ニナルヨ!!」



錬金術か。ムカデが素材の薬があるのだな。だからって抱きつくのか?もしかして媚薬で飲んじゃったとか・・・。

俺が変な想像をしていると七菜さんがソフィアさんを俺から引き剥がしてくれた。



「ソフィアさん離れましょうね。すみません大和さん。ソフィアさんは重いようで薬の効果に喜んでいまして。」


「何の薬なの?」


「生理薬です。生理が始まった時に飲むと直ぐに終わるようです。生理が始まっていない時に飲んでも直ぐに始まって終わるそうです。」


「え?副作用とかないの?不妊とか怖くない?」


「ソフィアさんのスキルで副作用も確認できました。服用後30分から1時間後に腹痛があります。その時に一気に剥がれ落ちるそうなので、副作用というよりは効果の一部ですね。他に副作用はないそうです。ですので大丈夫だと思いますが、後はスキルをどこまで信用するかですね。」


「うーん。スキルで大丈夫と出ているなら信じていい気がするけど、あとは自己判断ってことになるかな。」


「はい。ですが、別の問題も。この薬には避妊の効果もあります。」


「そうなの?ああ、効果内容から言えばそうか。毎日飲めば妊娠しないね。」


「はい。」


「昨日あんな話をしたばかりなのに。何で俺に話したの?俺がその効果を知らなければ問題無かったんじゃ無いかな。」


「大和さんは知っておくべきだと思いましたので。」


「そうなの?まあいいけど。もっと欲しいって言っているってことは毎日飲むほどの量は無いんだよね?それなら生理薬としての需要を満たして終わりで避妊薬としては使えないから同じでしょう。」


「使わないのですか?」


「飯田さんってその手の話に躊躇が無いね。」


「これは私というよりも私の父親の考えなのですが、生殖活動は生命活動における正常な行為なので恥ずかしがることは一つもないそうです。隠さずに正しい知識を教えるべきだと言っていました。でも避妊していたら生殖活動ではありませんので矛盾していますね。」


「生殖活動は恥ずべき行為ではないか。確かに。で、避妊して快楽や遊びにしてしまうと恥ずべき行為ってことになるのかな。ん?違うな。別に遊びも恥ずべき行為じゃない。単に行為中の様子を見られるのが恥ずかしいってだけか。」


「そうですね。こうして話すことは恥ずかしくないですが、見られるとなると恥ずかしいですね。」


「話が脱線したね。えっと、使わないのかって話だったよね。当面は使わない。」


「男性は溜まると聞きましたので大丈夫なのかと思いまして。」


「溜まるというのは本当らしいけど、でもそれで性的欲求が抑えられなくなるってことではないよ。せいぜいが寝ている間に放出しちゃうくらい。本当にそうなった時のために言わせてもらうと、それが自然現象なのでそっとしといてやってください。」


「そういうものなのですね。分かりました。」


「とりあえず生理薬として、ムカデは探索中に見つけたら狩ってくるよ。」





大分開けっ広げに話したが、結論はそれだけのことだ。何も変わっていない。


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