↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
30/68

第五章「オープン・ザ・ワールド」 γ(ガンマ)パート:「アニミズム」

講義の合間、オキシード大学のカフェテリア。

木漏れ日の差し込む窓辺で、アイとツナは学生たちに囲まれていた。

カップの紅茶から、ふわりと香りが立ち上る。


「AIって、結局は機械だろ?古くなったら買い替える。それが普通じゃない?」

ちらりとアイを見た経済学部の青年が言った。

アイは気にせず英語を日本語に変えてツナに伝える。

ツナは少し笑って首を横に振る。

「ヤッポンではね、長く使った物には魂が宿るって言われてたりするんだよ。」

アイが即座に英語に訳すと、女子学生が「それって宗教?」と首をかしげた。


ツナは窓の外を見ながら答える。

「宗教っていうより、昔からある自然な感覚かな。山や川にも神様がいるし、道具や家電にも『ありがとう』って声をかける。それは“愛護精神”とか“物を大事にする”っていう、ごく普通の感覚なんだ。この国でもそういう考えはあるんじゃないの?」


アイの通訳が終わると、学生のひとりが苦し紛れに言った。

「でも、それじゃ経済は回らないじゃないか。」


「そうだね。」ツナは頷き、続ける。

「でも、大量消費でエネルギーや資源をどんどん浪費するのも、未来を食いつぶすことになる。ヤッポンの感覚は、そのスピードを少しゆるめるブレーキみたいなもの。使える物は直して使い続ける。…それは物への感謝でもあり、「もったいない」っていう気持ちは次の世代への贈り物でもあるんだと思う。


カフェの奥で話を聞いていた年配教授がカップを持つ手を止め、静かにうなずく。


ツナの発言は極貧を経験した者故の言葉であり、「物を大事にする」はシンプルでいて真理だった。

異文化への好奇心だけでなく、消費社会に慣れきった若者たちの心にも、小さな違和感を芽生えさせていた。

この作品は「空銃(人間)× AI(構成協力)」による共作です。

ツナ(人)とアイ(AI搭載ロボット)の関係のように、互いの違いを認めながら一緒に旅する物語です。

ブクマからの「しおり」機能をお使い頂ければ幸いです。   「空銃 × AI」


今回の一言

物を大事にする価値観が失われないようにしたいですね。  空銃(からづつ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。