家族~エリカ②~
門の近くの宿屋をあとにしたキースは、ギルドへ向かい
ゴブリンカードを換金しに行った
「いらっしゃいませ、依頼ですか?換金ですか?」
「換金で頼む」
「換金ですね?クエストですか?素材ですか?」
「クエストだ」
そう言ってキースは、ゴブリンカードを出す
「わあ、ずいぶん沢山狩りましたね」
「マジックアイテムが当たりだったからなそのぶん死にかけたけど」
「もしかして昼間の爆音は、貴方ですか?」
「ああ俺だ」
「そのマジックアイテムは、今どこにありますか?」
「使ったら光って消えた」
「どこで手に入れたんですか?下手したら街が壊れかねませんよ?」
「スラムの蚤の市でな不思議な風貌の男から買った」
「そうですかありがとうございます。」
そういってギルド職員は席を立ちゴブリン退治の報酬を取りに行き戻ってきた
「ゴブリン1匹につき銀貨1枚、今回ゴブリン120匹ですので金貨1枚と銀貨20枚相当となります、二人パーティでしたので銀貨60枚ずつの報酬とします」
そういってギルド職員は、二つの革袋をカウンターに置いた
「これでクエストは、終了ですお疲れ様でした。貴方に心踊る冒険の有らんことを・・・お気をつけて」
キースは、革袋を受けとると宿屋に向かった
「いらっしゃいませ~」
するとエリカでもリンゴでもない女性がカウンターにいた
「宿泊ですか?食事ですか?」
「リンゴさんいらっしゃいます?」
「うちの旦那がまたなにかしましたか?」
「いいや、エリカと一緒に行ったクエストの報酬を渡そうと思ってな?まだエリカは安静にしなきゃまずいかなと思って話のわかるリンゴさんに渡せば問題ないかなって」
「エリカは、もう回復してるので直接渡してあげて下さい」
そうしてカウンターにいたリンゴの奥さんがカウンターの中の扉を空けエリカを呼んだ
「バネッサさん、お客さんって? ああキースさんでしたか、先ほどはすいませんでした、街に入ったら気が抜けちゃって・・・」
「いや、こっちこそ魔力切れに気がつかなくてごめん、それよりもこれ今日の報酬」
「わざわざ届けて頂きありがとうございます!」
エリカは銅貨の入った袋を受けとった
「キースさんは、このあとどうするんですか?」
「家帰って風呂浴びて酒場で一杯するつもりだけど・・・そう言えばダブステップに入りたいんだったな。なら酒場に来るといい今日も多分一緒に飲むしな」
「行きます!」
「ならここに行き掛けに寄るから一緒行くか、いつも酒場には居ないから酒場の雰囲気わからないだろうし俺の仲間も紹介しやすいし」
「お願いいたします。私16歳なのですが酒場に行っても大丈夫でしょうか?」
「なにを言っているんだ?酒場に行くのも酒を飲むのも自己責任だろ?」
「あっ・・・そうですよね、そうでした、そうなのですよね!」
アハハハとエリカが笑いながら後ろに下がり
「じゃ、じゃあまたあとで!!」
と顔を赤くしてカウンターの中の扉に駆け入って行った
カウンターの中に居たバネッサさんは、あらあらと頬にてを当ててにっこりしていた。