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第59話|終了の不在
朝、画面は昨日と同じ位置にあった。
閉じた記憶はある。
だが再び開いた感覚はない。
一覧もログも、
同じ表示のまま続いている。
彼は前日の終了時刻を思い出そうとする。
だがその記録は見つからない。
午前中、操作を行う。
入力は受け付けられ、
完了も表示される。
しかしその完了が、
どこで区切られているのかは分からない。
昼前、新しい担当者が言った。
「これ、いつ終わるんですか」
彼は少し考える。
終了を示す表示は存在しない。
「終わらない仕様だと思う」と答える。
午後、基準文書を開く。
短い追記がある。
「運用に終了点はありません」
それ以上の説明はない。
夕方、ログを確認する。
記録は続いている。
だが最終行という概念がない。
定時、端末を閉じる。
終了は示されない。
示されないまま続いている。
終わったという記録はなく、
続いているという表示だけが残っている。




