序章
とあるRPGシリーズ、『魔法錬金クエスト~エンブレムの謎』は、これまで第1作~第11作まで発売され、さらに最新作の第12作が発売される予定だ。
※なお、『魔法錬金クエスト~エンブレムの謎』は、この物語の中だけに存在する架空のシリーズです。
典型的な剣と魔法のファンタジーRPGであり、魔法の系統と、アイテムの系統が半端無い。
複数の魔法を組み合わせて新たな魔法を作ったり、アイテムを組み合わせて新たなアイテムや、より強力な装備を作ったりする、その組み合わせは無限大だが、あまりの数の多さと、組み合わせの難解さから挫折するプレイヤーも、これまでに数多くいた。
アイテムや装備を組み合わせるのに使用するのが、『錬金』だ。それらのアイテムや装備の中には、高値で取引されるものもあるという。
時代によって、ファミコン、スーパーファミコン、プレイステーション、そしてスマホのソーシャルゲームと、進化してきた。
当初は、こんなに長く続くシリーズになるなんて、思いもしなかった。一番最初のファミコン版の時は、むしろ『早すぎるゲーム』と言われたくらいだ。
第1作は、登場する主人公キャラクターは主人公一人。敵キャラも1体ずつしか現れず、戦闘シーンは1対1の戦いとなる。
『錬金』を行えるアイテムは、ラスボスの魔王によって砕かれた、伝説の剣のかけらというもので、各地に散らばった伝説の剣のかけらを集めて、錬金を行い、魔王を倒せる唯一の武器である伝説の剣を完成させるのが、冒険の最終目標という設定だ。
シリーズの始まりは、衝撃的。
いきなり魔王にやられて死ぬところから始まるのだった。
伝説の剣なら、魔王を倒せるはずだったのに、どういうわけか、全く攻撃が効かなかった。
ドガッッ!!バシバシッ!!
「ふはははは!お前はそれでも勇者か!」
意識が薄れゆく。そして再び気がついた時には、目の前に国王が立っていた。国王は怒り心頭だった。
そして、有無を言わさず、国王は主人公の俺に、こう言い放った。
「おお!おあああ!うああああ!」
それに続いて、こう言い放った。
「死んでしまうとはなにごとだ!仕方がないので生き返らせてやったのだぞ!」
なんとそれは、国王の魂だった。
ダダトームの国の国王だったが、ダダトームの国は魔王の差し向けた魔物たちの侵攻を受けたという。
いきなり魔王にやられたことで、伝説の剣も、魔王に奪われてしまい、生き残った兵士たちや国の人々も、次々とやられてしまったという。
あたりには、まだ火種がくすぶり、焦げ臭い臭いが漂っていた。
「残念ながら、伝説の剣は既に粉々に砕かれてしまったようだ。そしてそのかけらは世界各地に散らばっているようだ。
頼む、わしらの無念を晴らしてくれ…。」
国王の魂は、まず同盟国であるハシミテの国に行けといった。
ハシミテの国に行く前に、ブレモニの町に立ち寄って、装備、薬草、魔法を覚えるための魔道書を買っていけとアドバイスを受けた。
ブレモニの町は、ダダトームの国の第二都市。またの名を『魔法城塞都市』とも言うらしい。
ダダトームの城と城下町は、見ての通りの廃墟と化したが、なぜか城下町の次に大きな都市であるはずのブレモニの町は、魔王軍に攻め落とされずに無傷の状態だった。このブレモニには魔道軍がいるということで、おまけにその魔道軍を率いる宮廷魔道士というのが、たいそうな美少女で、『錬金』と呼ばれる術を駆使することができるという。
「錬金か…。」
その美少女の名前は、セリアというらしい。
そして、俺の名前は、ダイスという。訳あって、この世界で気ままな冒険の旅をしている。
まずは、その訳について話すことにする。




