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バロメッツ

 俺がバロメッツの木綿に手を入れると隠れていた柔肌を捉えた。


「あぁっん!? そっ、そんな激しく! んっ! んぐっ! 壊れちゃいます〜っ!!」


 木綿をかき分けると普段は隠れている柔肌が外気に触れて敏感に反応する。


「大丈夫。直ぐに済むさ。俺に全てを委ねてごらん?」


「ひゃっ、ひゃい! ご主人様に全てを委ね……んんっ!! はぐっ! くぅ〜〜っ!!」


「その娘は皆より敏感だから優しくゆっくりと……ね?」


 同意を得た俺は他のバロメッツの指示に従い行為を始めた。

 俺の手の中にいるバロメッツは耐えられなくなったのか、布を噛むと我慢する様に息を殺して身悶えた。


「……終わったぞ」


「ハァ……ハァ……やっと終わった……の?」


 行為を終えた後のバロメッツは蕩けた少女の顔になり、上下に胸を動かしながら尋ねてきた。


「本当だよ。ほら、綺麗に取れたよ!」


 そう言って俺は彼女から剥ぎ取った木綿を堂々と見せた。


 実は今までのやり取りは木綿の刈り取りなのだ。

 俺の事だから昼間からしたのかと思った?

 残念ながらただの刈り取りでした!


 まぁ、刈り取りの反応で欲情したから後でするかもしれないけどね。


「上手上手!流石は私たちのご主人様だね!!」


「でも、ヤバかった。刈り取りがここまでとは……」


 女の子の服を脱がす様な何とも言えない背徳感がそこにはあった。

 刈り取りは大事な部分だけを強調して残し、他は一切刈り取るので彼女たちの本来の姿を現す。


 どうして植物系の人型はどの娘もこんな蠱惑的で誘う様な姿をしているのだろうか?


「アイリスが夢中になる理由も理解出来たよ」


 俺は最初に毛刈りを始めたアイリスの方を見た。

 彼女はまだ毛刈りの終えていないバロメッツを捕まえて、その身体に埋もれていた。


「うふふっ、私が貴方を完璧に仕上げて上げるからね!」


「あっ、アイリス様!冷たい!? 粘度のある液体が身体をっ!? ひゃわわっ!?」


 俺はナイフに変えたフラガラッハと毛剃り薬でゆっくりとしたが、アイリスは粘液の身体で彼女たちの肌を覆い刈っていた。

 それはさながらスライムに犯され貞操を奪われる女の子の構図であった。


 室内でするべきだったか?


 周囲では色々と問題が起きていた。

 通りすがりの男性陣がガン見し過ぎて奥さんに説教されており、前屈みで動けずにいた。


「ハァ〜ッ、この娘たち美味し過ぎる〜っ♪ 濃厚で甘くて、ユーリよりも美味しい♪」


「奥さんが寝取られたぁーーっ!?」


 まさか、こんな所に伏兵がいるとは!?

 俺はどうすればアイリスを取り戻せるか考えるのであった。


「あっ、大丈夫だよ。ユーリの奥さんやめる気は無いよ。ユーリの事が好きだもん!」


「アイリス……」


 俺はアイリスからの愛の告白に感動した。


「それにユーリと居れば沢山の女の娘を堪能出来て選り取り見取り♪」


「………」


 一瞬、本気で愛してくれてるんだよね? と思ってしまったが気にしない事にしよう。俺のメンタルの為にもね!






 毛刈りを終えた俺は植物園へと移動した。


「ここを拡張するの?」


「あぁ、バロメッツの娘たちもここに住まわせたいと思ってる。アミュウ的にはダメか?」


 今、バロメッツたちは農業試験場で暮らしている。何でもドライアドのテリトリーと被って栄養が減るからだそうだ。

 しかし、あそこは文字通りの試験場。色々な実験を俺やリリンが繰り返していて危険なのだ。

 なので、植物園はどうかと考えて先に住んでいたアミュウへと相談した訳だ。


「アルラウネの一種なら私の姉妹みたいなものじゃない。私は良いよ」


「助かる」


 アミュウの許可も得たので植物園を少し改築する事にした。


 まずは、敷地の拡張。

 元々かなり広いので5人くらい住んでも問題ないが、コレを機に改装することにした。


「増築を考えていて良かったよ……」


 植物園は上から見ると円状に見えるが、横は梯子の枠に窓を入れた様な壁になっている。なので、この面を増やす事で拡張出来る。

 構造をイメージするなら六角形を八角形にする様なものだろう。線の長さ自体は同じなので面積は大きくなる。


「おおっ、凄い! 一瞬で広くなった!!」


 俺が空間魔法で建物を改築する様子を初めて見たらしく、隣で見ていたアミュウは目を輝かせて感動してくれた。


「それだけじゃ無いよ」


 拡張された事で何も無い外周にアイテムボックスへ保存していた芝生のプレートたちを敷き詰めた。

 そこからは何時もの空間魔法。植物たちの区画を整理して、新しいスペースには最近出来た仙桃などの樹木を単体で植えてみたよ。


「コレで終了だよ。あとはアミュウみたいに住んだ所が変化するだろうし」


 アミュウの巣ともいえる大花を植物園に移したら、その大花を中心に花畑が生まれてた。

 コレはアルラウネが根を下ろしたら起こる現象らしい。


「バロメッツ……どんな寝床なのかな?」


「そういえば、話しただけでまだ見て無いんだよな? ダフネに念話で伝えたからそろそろ来ると思うけど……」






 それから数分後。バロメッツが寝床に乗ってやって来た。


「!?」


「おぉ、柔らかそうで美味しそうな果実」


 アミュウの言葉から見間違いではないらしい。

 彼女たちが乗って来たのはダフネや俺が食べた果実の特大版だったのだ。


「コレですか? そうですよ。私たちの寝床にして、自身を生んでくれた母体です」


「……えっ?」


 バロメッツの言葉を聞いて、俺は血の気が引いた。


 えっ、嘘だよね? そんな大事な物を俺は食べたのか?

 まさか、だから泣いていたのか!?


「あっ、ああ!? ちっ、違うんです! 説明不足でした! これは繁殖用の物だけど、髪に成るのは別物で非常食なんです!」


 ショックを受けてフラフラしていた俺に気付き、彼女たちは丁寧に説明してくれた。

 簡単に言うと髪に生えている果実は、人間で言う所の脂肪の様な物で過剰に摂取された栄養が果実となってストックされるらしい。


 良かった。俺はてっきりバロメッツの子供を食べてしまったのかと……。


 ホッと胸を撫でおろしているとアミュウが彼女たちの発言に食い付いた。


「なっ!? それってズルくない? お肉にならないなんて!! しかも取ったらそれで終わり……?」


『そういう仕様なんです♪』


 アミュウの場合は違うらしい。彼女は羨ましそうに彼女たちを見ていた。


 その後、アミュウの事を紹介し、ここでのルールを説明した。それから彼女たちには思い思いの場所に根を下ろして貰うことにした。




 後日。

 彼女たちの周りにはタンポポの綿毛の様な植物が生え広がった。

 それに俺の子どもたちは興味を持ち、彼女たちの寝床を荒らす事件が起こるのだが、それはまた別のお話である。

バロメッツのイメージは度々お世話になってる魔物娘図鑑を参考に弄ってみました。

他にも色々いますので一見の価値ありです。

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