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ガンジー(元爺)サーガ  作者: タマ
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開き直り

ベビーラッシュが終わり一息ついた12月初め

父ちゃんが呼びに来た。


「何故、ガンジーに知らせたのじゃ!ワシが行って死ぬれば、済む事であろうが」

クライム男爵館の部屋で、爺ちゃんが怒ってる..

「お祖父様、いったいどうなされたのですか?」

「北にドラゴンがでたのだよ。それも特大の」

父ちゃんが教えてくれる

「お祖父様、どうして私に知らせると駄目なのですか?」

「そ、それはじゃの..」

爺ちゃんはが珍しく詰まる

「ガンジー、父上はお前を死なせたく無いのだ」

「父上、どうして私が死ぬと?」

「今は北に出るドラゴンが、いずれ王都か西に出る。西にはメリーナが居るだろう、お前はメリーナを見捨てられないからミニラと必ず行く。だが相手のドラゴンは17メートル、ミニラは未だ9メートル余り。2倍近い相手なんだよ」

悲痛な顔の父ちゃんを初めて見た

「父上らしく無いですね。遣りたい事をやって死ぬのも幸せだって何時も言ってるじゃ無いですか」

俺は笑いながら言った

「それはそうなのだが..」

父ちゃんも口ごもる

「私なら別の心配をします。私もミニラも負けて死んだらただの自己満足で済みますが、勝った方が面倒だなどと情けない現実になるのではと..」

困った顔で言うと

「ほう、お前は2倍の相手に勝つ気だと申すのか?」

爺ちゃんが真剣な顔で見てくる

「お祖父様、戦いですので勝つ事も負ける事も有ります。ですが、勝った後でも心配事が有るようでは勝てるものも勝てません」

「心配事をワシが排除すれば、存分に戦えると?」

「はい、勝つ保障は出来ませんが。相手はドラゴン単体、此方はミニラと私。悔いの残らぬ戦いをして見せます」

「ワシが陛下と話す場を設けてやろう、自分で望む条件を交渉の上勝ち取れば良い。交渉が決裂すればワシとジェームスとお前とで領地の北端に立てば良いわ」

メリーナ姉さんどうするんだよ爺ちゃん..


「お祖父様、私が陛下を怒らせて王家と戦いになっても知りませんよ。最悪国の頂点に立たねば生き残れない事態になるかも知れませんし。ドラゴンと戦う前提で動く限りミニラを人目に晒す事になりますから」

自分で厳しい目付きになってるのが解る

「お前は国が欲しいのか?」

面白そうな顔で言う爺ちゃん、その顔やめて欲しい..

「お祖父様、馬鹿な事を仰らないで下さい!人魚達だけでもゴタゴタして面倒ですのに、これ以上の面倒事など抱えたくも有りません。国王など一番なりたくない職業です。のんびりミニラと遊ぶ方がどれだけ幸せか」

「ほ、国王を職業と申すか。全ての支配者では無いのか?」

やっぱり面白そうな顔で言われたし..

「難しい事は解りませんが、私が国王になっても民の気持ちを考えてしまいますので。管理者にしかなれません。ただどんな支配者と呼ばれる者にも、全ての者の心迄を支配するのは不可能かと..」

俺には、支配者のイメージが浮かばなかった。

「確かに全ての支配は無理じゃろうのお..栓無き事を聞いたのお、許せ」

謝られても..それより国王との交渉かあ。しっかりしないと..

「ガンジー、前にも言ったと思うが自分の思う通り。心に正直に行動しなさい」

父ちゃんが背中を押す

「お祖父様、父上。解りました、陛下にお会いします。ミニラも人目に晒します。国中を敵に回したら一緒に戦って下さい」

「共に戦おうぞ!」

爺ちゃん気合い入ってるし..

「それで良いんだよガンジー」

父ちゃん笑ってるし

本当に一万対3プラス1になりそう....


「17メートルの巨大ドラゴンと俺は戦う事になった。俺が居ない間はお前達がここを守るんだ!出来るな」

「「「「「はい」」」」」

人魚達に事情を話す為に海辺に戻った。ミニラにも既に話したが。二つ返事で任せろ!みたいに鳴かれた



人魚達の反応は、真っ二つに別れた。

俺が勝つと信じていたいと言う思いを内に隠しながら、自分達で頑張って皆を助けたい。と言う決意に満ちた顔をする大隊長達。自分達自身が感張ればもっと強くなれると思う事で俺が居なくなる不安を打ち消して、例え少しずつでも明日に希望を見つけようとする事を覚え始めた初期から500人くらいの時迄のメンバー。不安に負けそうな、それでも希望を捨てたくないと睨むように前方を見詰める者達。最初から俯いて(又、奴隷に戻るのか..)とか(仕方無いよね、私達人魚だし..)とか(自由何てやっぱり存在しない..)などと呟く未だ希望と言う概念さえ芽生えていない、ここ数ヵ月の内に訪れた者達。

俺が変えたかった、生きてるって思う事の概念。ただ生を繋ぐだけじゃ無く、何かを願う何かを目指すと言う想い。願えば目指せば、叶う事叶える事が出来る可能性が有ると知る事が出来る結果と成果。

何も無く、ただ生を繋ぎ、諦め、ただ従う事しかしない人魚達に自分が望み夢見る世界を掴みたい、勝ち取りたい、守りたいと言う想いを芽生えさせたかった。それは俺が腹立たしかったからかも知れないし、悲しかったからかも知れないが。何かを芽生えさす、その想いが過保護になってたのは解っている。でも..何かが芽生え、時間を掛けて離れれば依存も薄れると思ってた。

でも..時間が許してくれない。悔しい!負けてたまるか!


「俺は、お前達人魚族の何だ?」

大声で呼び掛ける。

「領主様です」

「御主人様です」

「ガンジー様です」

(王様~)(番犬)(子種~)(子供の癖に偉そうな人~)(オス~)

様々な(好き勝手な声も)聞こえる

「俺は負けない!必ず戻る!俺はお前達にまたまだ教えたい事が沢山有るんだ!」

時間が許さないなら、許させれば良い。自分の予測が甘かったと反省するくらいなら、理不尽をぶち壊せば良い。

激し昂った感情が揺れる。


小屋に15人余りの人魚達が集まってる。

大隊長プラスシールー。俺の腕の中にルールーの子供のドリーが居るのが余りの部分。ルールーがこの子はルールーにする。と言うのを無理にお願いしてドリー(ドリーム・夢)と名付けさせて貰った。人魚族の女王にすると言う建前を付けて。この娘には、マンツーマンで英才教育をする。好きな男以外受け入れない、近付けない。をモットーに!今から親バカになりそうな予感がする。

俺には前世で子供が出来無かったから、扱い方に戸惑うのは覚悟してる。激甘になりそう..


「お前達を信用してるから、本音を話す。必ず戻るつもりだが、戦いだから絶対はあり得ない。それは解るな?」

「「「はい」」」

「お前達に尋ねたい事が有るんだよ。ここから近い場所で小さな島が集まってる所って有るの?」

「はい、南に10キロ程沖に出ると島が8つ程集まった場所は有りますが..島にはモンスターが、海にはサメンより強い魔獣が沢山いてかなり危険な場所です。海だけなら、私達もガンジー様のお陰で強くなりなしたから。大丈夫だとは思いますが。陸が..」

ルールーが教えてくれる

「そっか、少し考えてみるよ。有り難う」

独り物思いに耽ってると..

「所で、ガンジー様。命の危険も有る、ドラゴン討伐。私は発情はして頂きましたが、子種はまだ貰ってません。頂けますか!」

メイリンが、真剣な顔で言ってくる。後で頷いている者達が半数以上いるし..

そ、そりあ..そと..オッホン

司令官が全員妊婦さんじゃマズいでしょ..現実見るなら

明るい家族計画に変更事項は許されません!

「メイリンは、俺を信じてくれないのかなあ..駄目ですか?」

思わず、上目遣いのネタ振りしてた..

「い、いえ..そ、そんな事は..」

少し赤くなった顔で視線をそらすメイリン


嘘お~、効果があったようです....


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