ミリアリアの超真剣な悩み(3)
ミリアリアが悲し気に、ため息を吐いたのと同じタイミングで部屋の扉がノックされた。
シューニャは、ミリアリアに視線を向けた後に、視線で問いかけていた。
それを見たミリアリアは、眉を寄せた弱弱しい笑みを浮かべながら言ったのだ。
「わたしは大丈夫です」
その言葉を聞いたシューニャは、小さく頷いた後に扉を開けていた。
そこには、少しやつれた顔をしたジークフリートが立っていたのだ。
そしてその手に、大き目の箱を持っていたのだ。
ジークフリートは、持っていた箱をテーブルに置いてからミリアリアの座るソファーに腰掛けて、一呼吸置いてから話し始めたのだ。
「今日は、天気がいいな……」
「え…ええ。そうですね……」
シューニャは、心の中で盛大に突っ込んでいた。
(今日は豪雨だっっーの!!)
そんな心の声など聞こえていないだろう二人は、ぎこちない様子で頓珍漢な会話を繰り広げていた。
「そろそろ夏が来るな……。夏になったら、氷菓子を二人で食べよう……」
「そう…ですね……」
「氷菓子といえば、珍しいフルーツを取り寄せいていたんだ。それが昨日届いてな……」
「そうなのですね……」
「あ…ああ。それで、以前からミリアリアに食べて欲しいと思っていてな……」
「あ…ありがとうございます……」
部屋には、何とも言えない微妙な空気が漂っていた。
そんな空気を壊すように、ジークフリートがミリアリアの両手を掴んで言ったのだ。
「ミリアリア! お願いだ。俺が何かしたのなら言ってくれ! 悪い所は直す。このまま君に避けられる毎日が続けば俺はおかしくなってしまう!!」
ジークフリートの懇願するような訴えを聞いたミリアリアは、俯いて首を振っていた。
それを見たジークフリートは、ミリアリアが何か言いづらいことで悩んでいるのだと思い至った結果とんでもないことを口走っていた。
「もしかして……。俺との夜の営みが嫌になったのか? 俺がしつこくミリアリアの体を求めてしまうから嫌になってしまったのか? それならもう少し回数も減らすし、なるべくミリアリアの負担にならないよう、今以上に手加減もする……。だから!!」
ジークフリートがそこまで一気に言うと、ミリアリアは全身を真っ赤にさせて飛び上がった後に、慌ててジークフリートの口を両手で塞いでいた。
「ジークフリートさま!! ななななな……なんてことをおっしゃるのですか!! シューニャが聞いています!!」
そんなミリアリアの焦る気持ちを全く理解していないのか、ジークフリートは必死な様子でミリアリアの両手を外して更に言いつのったのだ。
「俺はミリアリアが嫌なら、抱き合って眠るだけでもいいとは思っているが、実際には抱き合って眠っていると、どうしようもない欲に体が支配されてしまうんだ。このままでは、いつか眠っているミリアリアに襲い掛かってしまいそうなんだ!! だから……、だから……寝所を分けよう……」
ジークフリートの言葉に真っ赤になっていたミリアリアだったが、最後の提案に呆然とすることとなったのだった。




