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#1.波のさざめき、愛のひびき。
危ない、と言おうとしたときには、もう全てが遅かった。
「り、こ…?」
真っ赤の血の海に横たわる莉子の姿。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
さよならも言えずに死んでしまう恋なんて、この世にあって良いものなのだろうか。
◆
ー今日、私は告う。
十年来以上好きだった幼馴染、小鳥遊 遥斗に。
◆
「莉子〜、こっち終わったぞ。」
遥斗がそう言ってこちらを見る。
夕焼けに映し出されたシルエットは、とてもカッコよくて、見惚れてしまう。
「あのね…っ、遥斗。言いたいことが、あって。」
「なんだよ、急に改まって。もう時間だしさ、歩きながら話そうぜ。そっちの方が莉子も話しやすいだろ?」
「うんっ…!」
私達が通う、桜ノ宮高等学校の校舎は桜並木の近くにあることからその名が付けられたらしい。
(告わなきゃっ…!)
「あのね、私遥斗のことが…!」
私、城華 莉子は、遥斗のことが…!
ーキキーッ!!
「莉子っ!!」
危ない、と言おうとしたときには、もう全てが遅かった。
「り、こ…?」
真っ赤の血の海に横たわる莉子の姿。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
◇
莉子が次に目を覚めた時、目の前にいたのは高校入学式の遥斗の姿だった。




