グリムワース候アルベルト
「それで」
「その後はどうしたの?」
「10年ほどかの地で暮らさせて貰った」
「不思議な事に作物は育てられておったし水も潤沢に涌き出ておった・・・・・」
「今思えば王の計らいじゃったのじゃろうなぁ」
遠い目をするリグルはこう言う時に年齢を感じずにはいられない
私達の知らない長い人生を歩いてきたのだろう
「疲弊した力を取り戻した獣神は彷徨える都市が世界樹に近付いたのを察知してこの地へと扉を開いたのじゃ」
「でも転移魔法の類いはこの世界に無いはず・・・・・」
「やっぱり神は使えるの?」
「ダンジョンに転移魔法が使われているからおかしいなとは思ってたのよ」
「そうじゃな」
「神々は転移魔法が使える」
「じゃがあの時獣神が使ったのはどちらかと言うとダンジョン生成に近いじゃろう」
「異空間からしか出入りできぬ特殊なダンジョンを作ったのじゃ」
「なんて非常識な方法なのかしら?」
「でもダンジョンを作るのは転移魔法の応用だからあながち非常識ってわけでもないのか」
1人で感心しているとリグルは話を続けた
「そうしてこのユグドラシルの作り出す世界に移住した獣神達はそれから迫害されている仲間や眷属を助けるためあらゆる方法でこの国に避難させ始めた」
「それを手助けしてきたのが私達エルフ族」
「元々このユグドラシルを中心とした多層異空間を管理していたのはエルフだったからね」
「そうじゃ」
「この異空間への逃亡劇を提案したのもエルフ族の長とシエラ皇国の神じゃった」
「かの神は我々を逃がした後降伏しミリアの傘下に入ることで獣神達を隠したのじゃ」
「そう」
「エルフを獣人達を裏切った卑怯者と言う者もいるようだがそれは大きな間違いだ」
「エルフ達は今でも我等の良き支援者であり良き友だ」
「エルフの助け無しに獣人族の今は無い」
アルベルト伯爵は本当に感謝しているようだ
シンシアに向ける畏敬の念がそれを示している
「それからの200年は外界に離散した獣人達には放浪と苦難の時代じゃった・・・・・」
「そしてその次に訪れたのは悲劇の時代」
「奴隷として虐げられた暗黒時代」
「屈辱の時代だ」
ギシィッ
伯爵の口はきつく噛み締められ軋む歯の隙間から絞り出されるように溢れた言葉からは激しい怒りと憤りが伝わってくる
「その暗黒時代を終わらせたのが」
「勇者レイジ」
「人間達の間では魔王デスシャドウだったか?」
「まぁ自ら魔王を名乗ったのだがな・・・・」
伯爵はすっかり酔いが覚めてしまったらしい
ワインの入っていた木製のカップを手の中で転がしながら見つめていた
その姿はどこかもの寂しそうであり懐かしい者を思い出しているかのようだった
「もしかして貴方は魔王と面識があるの?」
「まぁな・・・・・」
「・・・・・・・・」
「1つ聞きたいことがあるのだが良いか?」
伯爵は改めて全員を見回すとラルクに目を止めた
「貴女からは何処か覚えのある匂いがする」
「だが彼は正妃を娶らなかった」
「そして貴女からは私の知る2人の匂いが混ざっている」
「考えられる可能性は彼の子供なのだがそんな話は聞いたことがない」
「そして私がこの地を治め始めて既に20年になる」
「貴女のような妙齢な人間と面識があるはずがない」
「貴女は何者だ?」
伯爵の問いに軽く目を閉じたラルクは何かを決意したようだった
「アリエル」
「お願いします」
ラルクの願いに答え阻害魔法と偽装魔法を解除する
その瞬間ラルクは魔族の姿を晒しそれを見た伯爵は目を丸くして絶句した
「お久し振りですね」
「バルト」
「貴女はミネアなのか?」
「何故その様な姿に???」
「答えは単純です」
「私は正妃ではありませんが彼のその・・・」
「魔力の一部を受け入れたのです」
「その為彼に近い存在に変貌し魔族となりました」
「そっそうか」
「ミネアか」
「今はラルクと言ったか?」
「リグレットに加えミネアとも再会出来るなど夢のようだ」
伯爵は満面の笑みを浮かべワインの瓶を手に取り献盃した
「ワシがアルベルトと出会ったのは今から半世紀は前になるのかの?」
「ラルク・・・・・・」
「ミネアがまだ幼くヴァレンシアと隠れ家に住み始めるより前の事じゃったな」
「その頃ワシは世界を渡り歩き亜人や獣人達を保護して回っておった」
「ワシの商会に亜人や獣人が多いのはワシの不死を隠す為だけではない」
「奴隷を買い取り雇うことで解放しておったのじゃ」
「そんな折りに接触してきたのが獣人奴隷解放戦線」
「そのリーダーがアルベルトじゃった」
「アルベルトを介してこの地に多くの奴隷達を送り込んできた」
「ラルクと旅に出た後も関係は続き袂を分かった後直ぐアルベルトに会いに行った」
「あの時は本当に驚いた」
「リグルの口から魔王と手を組めと言われたのだからな」
「ミネアと別れて暫く後の事じゃった」
「魔王に寝返ったと言う噂を聞いたのは」
「元々魔王の言動に違和感を感じ色々と調べておった」
「じゃからミネアが裏切ったと聞いた時に魔王は悪ではないのではないかと確かめたんじゃ」
「私がノッキングヒルに引きこもったのは魔王が討たれその残党が追われていると知ったから」
「いつラルクが頼ってきても匿えるようにあの町を作ったようなものよ」
「でも結局頼ってくれなかったのよね・・・・」
「変な気を遣っちゃってさ」
シンシアは寂しそうにそして懐かしそうにラルクの顔を見ながら話していた
「リグルは何年も精力的に魔王とその周りの事を調べてたわよね?」
「特に帝国と魔王との戦争については私より詳しかったわ」
「今思えば当時ミネアが魔王討伐の任を受けるのを頑固に反対していたのは魔王軍の内情と目的を知ってたからなんじゃないの?」
「シンシアの言う通り」
「あの時点でワシは戦争の真実を掴んでおった」
「じゃが魔物や魔族が人類に害をなしておったのも事実」
「和平を実現させたかったが上手くいかんかったわい」
リグルは自分の剥げた頭を撫でていた
その表情からはやるせない気持ちが見て取れる
「実は・・・・」
「獣人奴隷解放戦線は鉄靴のリグルともう1人の支援者によって先々代の頃から支えられていた」
「もう1人の名は女王ラビアンローズ」
「奴隷市場荒らしとして有名だった女性商人だ」
「奴隷市場荒らし?」
「襲撃でもしていたの?」
「いや」
「彼女は実に合理的で合法的に奴隷達を解放していた」
「奴隷オークションには幾つかのルールが有る」
「1つはその場で代金を積み手数料を即時に納める」
「そうする事で内輪や悪戯による吊り上げを防ぐんだ」
「そしてもう1つは落札者が辞退した場合その場で初めからやり直すんだ」
「へぇ」
「毎回法外な金額で落としてたの?」
「それは始めのうちだけだ」
「何をやっても財力で勝てないと見るや当日女王が会場に来ただけで大半の客は帰り殆どの奴隷は底値で女王が買い取っていくんだ」
「絶対に上を行くなら吊り上げたい放題じゃないの?」
「そこが女王の不思議なところでな・・・」
「買う気の無い競り合いは途中で退くんだ」
「え?」
「入札相手の限界ギリギリを見極めて上手く引き揚げる」
「そうすれば吊り上げしようとした奴らはその場で支払いを迫られ払えなければまた最初から」
「あぁ」
「そうなればもう誰も競おうなんて思わないわね」
「何等かの固有スキルでも無い限りそんなに上手く嵌まる筈がない」
「そしてそんな大量の奴隷を買いながら尽きない資金源を持つ大商人」
「だが奴隷オークション以外で女王を見たものはいない」
私はシンシアを見る
シンシアはそ知らぬ顔でワインを口に運んでいた
「アルベルトは確信を持っとるのではないか?」
「まぁな」
「オークションで買われ解放された者達の証言がある」
「多くの者がこの地に避難してきたが外界に残った者も少なくない」
「そして外界に残る者達は今尚我々に協力してくれている」
「その中には決して名前や身分は明かさなかったが女王がエルフだと言うものが多数有った」
今度はシンシアをじっと見つめている
「ふぅ」
「なんでそこまで繋がるかな?」
「この国に来るって話になった時点で身バレは覚悟してたけど・・・・・」
「案外早かったわね」
「やはり貴女が・・・・」
「でも何故今の今まで匿名で活動されていたのですか?」
「私はただのエルフ」
「始めは冒険者として得た財産で同胞の奴隷を買い戻すだけだった・・・・・」
「けどね」
「獣人達に助けられたって言う同胞の話を聞いていたらほっとけないじゃない」
「だから財宝を元手に解放した同胞達と共に商会を立ち上げたのよ」
「もしかしてヴァレンシアグループに娼館があるのはその為?」
「そうよ」
「世の中行き場も無く娼館で身を売るしか生きる術の無い娘達だっているのよ」
「そんな娘達を合法的に解放するには私が買い取り良い条件で雇うのが一番だったから」
「それに」
「好きであの道を選ぶ娘達もいるし各地の情報収集には効果的なのよね」
「何にしてもウチでは本人の意思で働く娘しか雇ってないわ」
この世界にはサキュバスを始め性による生命エネルギーの吸収で生きる種もいると聞く
それ自体をとやかく言う権限は私には無い
そしてそれを蔑む理由も無い
「ところで」
「ラルクって今何歳なの???」
「あんまり歳がピンと来なくてさ」
「何だか今の話を聞いていると年代が分かんなくなってきちゃったんだよね」
「あらアリエル」
「貴女って女に年齢を聞くほど野暮だったかしら?」
「そう言わないでよ」
「でも聞いてるとどうも頭が整理つかなくってさ」
「んー?」
「30歳くらいだっけ?」
「違います」
「もう還暦過ぎたお婆ちゃんです」
「そうだっけ?」
「奴隷解放戦争が終結してから20年くらいだっけ?」
「そうですね」
「いつもシンシアはあの戦争の事を奴隷解放戦争って言ってくれるのはちょっと嬉しいです」
「一般的には魔王戦役と呼ばれていますから・・・・」
「魔王と名乗ったからと魔王戦役って貶めるのは良くないと思うのよね」
「でもあの戦争で勢い付いた解放奴隷達が20年前の敗戦後も抵抗活動を続けてきたお陰で奴隷制度を止める国も増えたわ」
「だが未だ帝国では奴隷制度が無くならん」
「リグルやラビアンローズのお陰で一時期よりは大分数が減ったが・・・・」
「代わりに闇取引による愛玩奴隷が後を絶たない」
「闇取引はラビアンローズの名前も効かないからね」
シンシアは哀しそうな顔をした
それを見て伯爵が慌ててフォローを入れる
「元々愛玩目的や性奴隷は闇取引が多かった」
「そして表のオークションで売買される奉仕奴隷の数は激減して価格高騰が起き購買が鈍っている」
「2人は十分良くしてくれている」
「改めて感謝する」
それにしても臆面もなく頭を下げる伯爵様だ
貴族階級であり立場も体裁も有るだろうに
それだけ彼が誠実で真摯な人なのだろう
「まぁとにかく」
「戦後が20年よね?」
「ラルクと旅に出た時は6歳ぐらいだったかしら?」
「一緒に旅した期間は10年にもなってなかったし・・・・」
「子供の頃のあの家で過ごした期間と一緒に旅した期間を合わせて16年です」
「私の大切な宝物ですから忘れたりしません」
微笑むラルクは昔を思い出していたのだろうか?
凄く穏やかな良い笑顔だった
「別れてから何年だっけ?」
「10年くらいかな?」
「やっぱりシンシアはエルフなせいか月日の感覚に疎いですね」
「私が勇者として旅したのは5年です」
「それから魔王軍でおよそ25年彼の元で戦いました・・・・・・」
「そんなにたってたんだ」
「でもそれだと・・・・」
「私と彼はわりと早い時期にそう言う関係になっていました」
「だから魔王軍にいた時は肉体的に殆ど老いていませんでしたね」
「んっ?」
「んっんっんー?」
「って事はクロエやシュネーも同じくらいの年齢なの?」
「そうよ?」
「獣人族はコモン人の倍は生きるわ」
「長いと200歳くらいにはなる」
「それでも60歳超えると行き遅れ感はあるのよね・・・・」
「2人とも私なんか気にせず早く幸せになって欲しいわ」
人間の倍として200歳はちょっと長生きなほうか?
それでもおよそ60歳の半分くらいで30歳半ば
アラサーのお局感が出る頃合いか
「まぁそう言わんで下さい」
「私なんかはもう100に手が届くのに未だ独身なのですから」
そう呟いた伯爵は半べそ状態だった
再びジンの喪章を思い出したのだろう
「何が・・・・・・」
「何が行けないと言うんだ・・・・・・」
「ぅうっっっ」
「グスッッ」
「グブッ」
伯爵は手近なボトルを掴むと一気にワインを飲み干した
「くそぅ!」
「酔えんっっっ」
「誰かっっっ」
「酒だっ!」
「酒を持ってこい!!」
再び荒れた感じになった伯爵を宥めながら晩餐は続いていた
ー・ー
「ふふふっ」
「あの頃の貴方は血気盛んで前線を駆け抜けていたわね」
「はははっ」
「アレは若気の至りだ」
「今思えばゾッとする」
宥めながらもラルクが上手く昔話に持っていき伯爵の機嫌は良くなった
「しかしまぁ」
「あの絶爪のバルトルードが今やグリムワース伯爵様とはのぅw」
絶爪のバルトルード
その爪で鉄の鎧すらも切り裂き1人で血の海を作り出すその姿は味方からは絶爪と呼ばれ帝国兵からは鮮血の悪魔と呼ばれ恐れられていた
奴隷解放戦争にて無双の強さを誇った英雄である
その功績で今のグリムワース伯爵に任ぜられたのだ
「いや」
「似合わんのは分かっとるんです」
「俺だって貴族なんて柄じゃない」
「だがな」
「俺の思い人はかの大英雄だぞ?」
「それも遠縁ではあるが大叔父の元妻に当たる人だ」
「功績をあげて貴族にでもならねば見向きもされんだろう?」
リグルめ
折角逸らしていたのにまたジンの話題に戻ったじゃないか
ジンはアルベルトの母方の祖父シグルドの兄であるグラナド・グリモルディア・ファルスカインの妻だった
アルベルトはシグルドの娘でありバルトルード家に嫁いだアリアンロッドの三男でありジンとは幼少期から交流がある
そのファルスカイン伯爵領を邪毒龍が襲いグラナドを初めとするファルスカイン家の親族達と自らの2人の息子が犠牲になった
夫と子供を含む多くの親族を亡くし未亡人となったジンはその功績を認められファルスカインの爵位と新たな領地を与えられていた
「リグル・・・・・」
シンシアと2人で睨み付けるとリグルはバツが悪そうに頭を掻いた
「すまんな」
「気を遣わせてしまって」
「我等の南の地の要である女王ナハトの恩人を招いたつもりが・・・・・」
「伝説の大英雄リグレットが我が友で我等獣人族の大恩人リグルと同一人物だと分かった」
「そして今まで正体を明かしてくれなかった2人目の大恩人ラビアンローズも同席していらしている」
「そして友に戦い行方不明となっていた大切な戦友とも再会できた」
「こんな喜ばしい奇跡を目の当たりにしていると言うのに・・・・・」
「私情で情けない姿を見せてしまい申し訳ない」
「気にしないで」
「貴方が取り乱したお陰で皆の昔の話を聞かせてもらえたようなもんなんだし」
「怪我の功名ねw」
「そう言って貰えると助かる」
「恩に着る」
「よしてよ」
「ところで・・・・・」
「夜が明けちゃったわねw」
「流石に皆酒臭いから湯浴みした方が良くないかしら?」
「それなら温泉に案内しましょう」
「この館の露天風呂は広くて気持ちが良い」
「だがまぁ・・・・」
「1つしかないのでな」
「貴女達で先にお入りなさい」
「別に一緒に入れば良いじゃない?」
「ちょっ」
「なっ何を言い出すんですか貴女は???」
「別に」
「水着有るから」
「水着?」
「水着とは?」
「湯浴みするための衣服か何かか?」
「あぁ」
「水に入るための服よ」
「お風呂でも海でも湖でも入るための下着みたいなものよ」
「下着・・・・・」
「ですか」
「下着と違って見られても良いものよ」
「私の故郷では男女混浴するために身に付けたりするものだから気にしないで」
「そっ」
「そうなのか」
「なんじゃお主?」
「コモン人の裸に欲情するタチか?」
「いやっ」
「私にはそう言う趣味はない」
「なら行きましょ」
「貴方達が先に入ったら私達も着替えて入るわ」
「そうか」
「分かった」
「ではリグル」
「汗を流しに行くか」
ー・ー
「っっっギャーーーーーー!!!」
風呂場から凄まじい叫び声が聞こえた
「どうした?!何があった?!」
魔物に襲われる事はない筈だが慌てて剣だけ掴んで中に入る
「ヒギャーーーーーー!」
「キャーーーーーー!!」
今度は2人の悲鳴が重なりあった
「なんじゃアリエル」
「剣なんか要らんぞ?」
見ると湯船に身を沈めるジンとフェリシア
洗い場で顔を覆い逃げ惑う伯爵
最初の悲鳴は伯爵があげたもので2度目の悲鳴は伯爵とジンのものだった
「あのさ?」
「こう言う時の悲鳴って女側があげるもんじゃないの?」
「だっだがしかしっ!」
「わたっ私は断じて覗きに興じよう等とは思っておらぬ!!」
「ほほぅ」
「お前はワッチの裸に興味など無いと言うのかや?」
怒気を孕んだフェリシアの言葉に更に後退る伯爵
「そっそう言うわけでは・・・・」
「しっかし」
「なんでお主の方が女のワシより先に悲鳴をあげるのじゃ?」
「これではワシの裸が悪いものみたいじゃないか?」
「そっ」
「そう言うわけではないっ」
「断じてそんなことはない」
「むしろ眼福と言うかなんと言うか」
「いや眼福では」
「違う違う」
「嬉しいのだが決して疚しいつもりなどでは・・・・」
狼狽え方が見ていて楽しい
このまま伯爵をからかうのも良いかもしれない
「とりあえずアリエルよ」
「前くらいは隠せ」
「流石に2人もお主のイチモツには目のやり場に困っておるようじゃぞ?」
そう言えば
服を脱いだ瞬間悲鳴が聞こえたので水着を着る間も無く飛び込んできたのだった
「アリエル水着!水着!」
慌てて水着を片手にシンシアが飛び込んできた
その瞬間全てを察したらしく意地悪そうに口角が上がった
「あら伯爵様」
「風呂場に押し込むだなんて大胆なお・か・たw」
「違うっ!!」
「俺は無実だーーーっ!!」
大きな露天風呂に伯爵の悲鳴がこだましたのだった




