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40話 フォリアとのお話

「おお、オカジマ来てたのか」

「うん」


 フォリアが研究室にやってきた。

 そして俺の前に置かれた紅茶に気が付く。


「何で紅茶?お前、飲み物は飲めたのか?」

「いや?」

「なるほど......オリアナ、こいつには今後出さなくていいぞ」

「あら?苦手だったのかしら?」

「こいつはそもそも飲み物を飲めん」

「飲み物を飲めない?どういうことですか?」


 うすうす察してはいたが、オリアナ助手には細かい事情は話していないようだ。

 フォリアに目で合図してから、自分でざっくりと事情を説明する。


「そうだったのね?あら、動けないならご飯はどうしてるの?」

「なぜか食べなくても平気なんですよ」

「ダメよ、ちゃんと食べなきゃ」


 そんなに年変わらないだろうに、親戚のおばさんみたいなこと言うなこの人。

 いずれにせよ食べ物もないし、必要もないし。


「気をつけます」

「あんまり適当なこと言うな」


 フォリアに突っ込まれた。


「まあ、それはいいんだが、何か用か?魔法陣の解析はまだできてないぞ」

「屋敷の地下室のことなんだけど、どうも魔法陣の研究室だったみたいで、フォリアに調べてもらったほうがいいかな、と思ってさ」

「何?本当か?......師匠の研究資料がそんなところにも隠されていたとはな......」


「今日は午後にも講義を持っているから、調査は明日からだな。今日の夕方に一旦様子を見に行こう」

「そう。頼むよ」


 俺が見ても何もわからないから、フォリアに任せる他ないしな。


「じゃあ、午後の授業に行くから。昼食の時間を奪ってごめんね」

「気にするな」


 部屋を出て行こうとしたが、フォリアに呼び止められる。


「あ、いや待て、午後は何の授業を取るつもりだ」

「水魔術習得講座」

「そうか。だが、それは別のタイミングでとってくれ。習得講座の類は複数の日程でやっているし、そもそも他の講義より短いスパンでやっている」

「ふーん。別にいいけど、何か用事?」


 火魔術習得講座と初回は変わらないだろうし、どうせ意識が飛ぶのであまり期待していなかった部分はある。


「ああ、午後に私が持っている魔法陣の講義をぜひ取るといい」

「結構高度なやつじゃないの?」

「そうだな。魔法陣自体がかなり高度だから、魔術の基礎も怪しいお前では理解しきれない部分もあるだろう」


「だが今後のことを考えると早めに魔法陣というものに触れていってもらわないといけないと思ってな。難易度は高いが、どうだ?取ってみないか?」


 うーん。どうしよう。

 おそらくフォリアの認識以上に基礎が怪しい。この世界の住人じゃない分、想定を超えているだろう。

 しかし、こういうのは早く触れたほうが理解も早い、というのもそうだ。


「......取ろうかな」

「よかった。オリアナも補助に付くし、シャルロットも受けると聞いているから、わからない部分は聞くといいだろう」


 助かるなぁ、本当に。


「じゃ、また後で」

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