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Episode 2

 我が家にやって来て2週間後のPippoに訪れた試練。それはセキセイインコ仲間の登場。

 Pippoより2週間ほど遅く孵化したくらいの雛を飼い主(=私)が新たに迎えたことに始まる。


 なんだよ、てめえ!

 何ご飯食べさせてもらってんだ!ちっくしょー!!!

 おいらだけのおっ母さんなんだい!

 腹立つ~!!!ちくしょー!ちくしょー!!ちくしょーっっっ!!!


 敢えて時代がかったセリフにしたが、誇張ゼロで、Pippoの新入り雛への反応はそんな感じだった。

 挨拶のつもりでカゴの中にいるPippoに雛を見せた時点からもう驚きと怒りの「なんだこいつ?!」状態。

 差し餌もらっている新入りを見て、グルル……みたいな声だしてる姿はまさに人間が怒りでぐぬぬ……と拳を握っている姿を飼い主は連想した。


 そうやって悔しそうに眺めている……だけで済むはずがない。

 あの性格で我慢できるはずがない。

 Pippoは実力行使に出た。

 差し餌をもらっている新入りをつつこうとした!

 当然飼い主は新入りをかばう。

 セキセイインコとしては大きい方だけれども、体重わずか45gほどのPippoである。

 軽く飼い主の手が当たったら、ポーンと弾かれてコロコロッと二連続横転!

 Pippoは横転から流れるように起き上がると、寸時も惑わず、再び新入りへ突撃!


 飼い主の「あ、ごめん、Pippo」と言うつもりの「あ、ごめ」でもう戻ってきて新入りへ再攻撃しようとしていた。


 いやー、見事な身のこなしだった!


 ……なんて、感心できたのは、嫉妬に燃えるPippoをカゴに戻し、差し餌を終えた雛をプラケースに入れた後である。(その見事さが真乃のあの後転からの立ち上がりに繋がった……わけではございません)


 とうに殻付きシードを食べるようになっていたのに、ジェラシーの塊になって「おいらも食べる!」と差し餌を食べようとするんだけども、美味しくないのですぐに口からボロボロと戻す(=飼い主の仕事を増やす)なんてこともPippoはやってくれた。(いわゆる赤ちゃんがえり)

 人間(の子供)も小鳥も感情の動きは全く同じである。それが鳥飼いの実感。


 雛がプラケースの外にいると、自分も出せとうるさいので出したら先述のことが起きたので、その後の差し餌時にはカゴから出さないだけでなく、カゴにカバーをかけて見えないようにした。……のだけども、雛は食べる時に小さな可愛らしい声を出す。

 それが聞こえるから、差し餌してるのがバレバレで、カバーかけた鳥カゴの中でPippoの騒ぐこと、騒ぐこと!


 飼い主は、深く深く、それは深く、同時に2羽を迎えなかったことを悔やんだ。あの時ハルクインのコもなぜ迎えなかったのかと……

(飼い主は1羽飼いをしたくないと思っていたので。理由はいずれまた)


 話には聞いていたけれども、ホントに焼きもちの焼き方がすごかった!(餅の焼き方みたいな言い方してなんですが)


 Pippoほど激しい反応を見せるコが多いのか少ないのかはわからない。そんなちょっとの時間差で雛を迎えたことはその一度きりなので。(懲りたともいう?)

 これ以降は先住鳥がとうに成鳥~高齢鳥に迎えたから、雛に差し餌しても色々世話やいてても、我関せずの知らんぷり。


 そんなこんなで暫くは2羽の間に入って振り回され、ヘトヘトになった飼い主だが、1ヶ月ほど経ったら、2羽は放鳥時に追いかけっこして遊んでましたとさ。めでたし、めでたし。


 ……ということで、Pippoの試練は短かった!(良くも悪くも切り替えが早い)

 しかし、飼い主の試練はまだまだ続く。

 というのも、新入りがなかなか成鳥の餌に切り替わらなかったのである。



続く(?)



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