海の街 キューストン-2-
競りの言葉調べてたら「ピン」ってのがありました。10000とか100などの切りがいい数字のことです。
それをいじって「ニーピン」とかにしました。簡単に言えば200とかです。
▪️▪️▪️海の街 キューストン 朝市にて▪️▪️▪️
「きゅーじゅー」「きゅーご」「ぴん!」
「のった!!」
朝からたくましい声が聞こえる。
いやぁ〜ここはうるさいね〜。
キューストンでの競りは競り台と言われている台に自分のとった魚を載せると始まる。
買う側は払える金貨の枚数を叫ぶ。
ちなみにぴんとは百枚のこと。
さっき競りに出されていたのは『リュウギュウギョ』
体長2メートルほどだ。
リュウグウノツカイに見た目は似てる。
リュウギュウギョ
海に住んでいる魚。
浅いところには生息していないが、結構釣られる。
かなり美味しい。
今まで発見されたサイズは最小で1メートル。最大で5メートル。
中には10メートルのリュウギュウギョを見たと言っている人もいる。
金貨100枚で落とされたリュウギュウギョは台から退けられ新しいものが載せられた。
「ホコガイじゃん。あれは美味しいから欲しいな」
ホコガイ
貝殻がなぜか矛の形をしている。
外敵がやってくると水を吐き出して、矛を向けて突進してくる。
大きさは1メートル近くある。
あれは買おう!
「ごじゅー!」「ごーごー(55)!」「ごーぱ(58)!」「ろじゅー(60)!」
最初は50からか。割と安いんだな。60にのったから俺は 「ろーご(65)!!」
「ろっく(69)!」「ななー(77)!」「なーく(79)!」
まだまだ増えるのか!?財布に余裕はあるしここは一気にあげよう 「ぱちご(85)!!」
「くそ!きゅーに!!」「何を!きゅーご!!」「まだまだ!きゅーぱち!」
よくよく聞くとおんなじ三人しか声出してないじゃん。 「くっく!!」
「なんだとっ!ピン!これ以上は!」「俺もだ。ピンだ」「ちくしょー!こっちもピンだ。」
フハハハ。この勝負俺の勝ちだな。
「ピンご!パパ買って、買って。」
貴族だかなんだか知らないが、150で買おうとするバカが現れた!許さんぞ!!
ならば「にーピン!!」様子見の200だ!
「パパー。さーピンもいけるよね?」300だと?一気にあげたな。
しかしこいつ、たかだかホコガイに300も払うのか?ならば「ごーピンじゃーー!!!」
ぶじホコガイを手に入れた、金貨500も使ってしまったが。相場の5倍ほど高いぞ。
よくよく考えたら、…やってしまった。
ついつい熱くなってしまった。
まぁ後でドナドナと仲良く食べよう。
▪️▪️▪️海の街 キューストン 漁港にて▪️▪️▪️
朝市の後はそのまま海に向かった。珍しいもんとかうまいもんでも探すか。
ついでにドナドナに海藻を食べさせてやろう。きっと食べたことないだろう。
「おい、あんちゃん。ここは漁港だぞ?船どうするつもりだ?借りるのか?」
「いや、大丈夫です。ここにあるんで。」
そう言ってアイテムBOXから船を出した。
「ほぇ〜便利やな〜。それなら荷物たくさん積めれるな〜。」
俺のもっている船は見かけはちょっと高そうな船だ。
別のところで作ってもらったからな。金貨500くらいかな?ホコガイと同じ値段か〜。
しかし中には、ありとあらゆる魔道具が搭載されている。半分は船を強化するためなんだが。
残り半分は海の生物の魔力を感じたり、海の流れや深さを測ったり、ご飯が勝手に作られたりする。
割と便利!
ドナドナはすでに自由に草でも食って過ごすはずだから、少し遠出しても大丈夫だろう。
俺は船に乗り込んだ。
—————3日後—————
「ここ結構釣れるな〜」
船を3日間ずっと移動させてきたおかげで水深がめちゃくちゃ深いところまで来れた。
「そうだなぁ。ここ深そうだし潜ってみーよう」
俺はそのままダイビングした。
ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー
魔力測定値がけたたましくなっていた。
ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー
『ERROR 測定不能 ERROR 測定不能 』
後書き設定
船
木でできたものや金属でできた物もある。
船と言えば基本的に木の船。魔道具で強化してるから結構頑丈。
魔物の攻撃もある程度耐える。
鉄との違いは揺れの差と船の中で生活できるかどうかだけ。
泊まり込みの遠洋の船は金属製が多い。
アストラが持っている船は金属。魔道具はめんどくさがって作らなかった。