あれから五年経ちましたが、僕は元気です?
年単位でお待たせしてしまいすみませんでした!
リアルで就職できたものはいいものの、何とか時間を作れるようになりました。
不定期更新にはなろうかと思いますが、よろしくお願いします(^^)ノ
あれから、五年・・・そう、ひたすら妄想しすぎて齢0にもならない時から知恵熱なんかかましてしまっていた黒歴史から五年たった・・・。
どうやら、僕はよくあるファンタジー物や異世界転生物のように地球とは違う世界に生まれ変わったようだ。
最初は、僕も平和でお気楽な平成日本で育っただけあって「剣と魔法のファンタジーキタコレ!」・・・な~んて妄想したものの、現実はそうそう甘っちょろくはない様子で・・・。
確かに、僕が新たに生を得たこの世界は一見中世ヨーロッパ風・・・いや、どちらかと言えば中世ヨーロッパ初期の暗黒時代レベルの・・・少なくとも僕の生まれたアングリア王国とその周辺世界はそのレベル・・・魔法なし、リアル世界、チート?何それ美味しいの?
な、状況・・・。
僕は、そのアングリア王国の北部辺境の小領家長男として生を受けた。
名は「ケイ・ア・カスタス」という、貴族の坊ちゃんだ。
容姿は・・・まあ、これからに期待として、地球時代同様に黒髪・黒目・・・
兄弟はなし
言葉や文字は、割とすぐに覚えられた。
実家のカスタス家とその領地はそう裕福なほうではないらしく、父は文よりも剣といった感じの方なので、北方の雄ヨーク王国や山を挟んでお隣にある周辺世界の上王国たるケント王国との国境線にある町・・・というか要塞と周辺7村の日本の旧華族制でいう男爵家ぐらいの家だった。
父上はどうやら国王の従者団の一員らしく、王都に出ずっぱりだったため、月に一回しか会わないが、周辺世界の人口、発達度合いから見てまだまだ個人の武勇が戦局を左右している時代の様だが僕は早速引きこもった・・・。
いや、引きこもったふりをした。
五歳児の身ではできることは限られるうえ、家にある書物は2歳の時には読破してしまった・・・。
周囲は神童だなんだとほめそやしたが、基本脳筋のこの時代に学や読み書きにはあまり重きを置いてないため、また、コストの問題もあって貴族の家であっても書物は5~6冊しか置いていないのだ・・・。
「情報だ・・・・とにもかくにも、情報がほしい・・・。」
ある日、いつものように一人で周辺地図(かなり出来が悪いが)を眺めつつ部屋でぶつくさやっていると
「それならば、町の神父のところに行ってみたらどう?」
と、いつの間にか部屋に入ってきていた母上に地図を眺めながら何かぶつくさ言っている五歳児という・・・なんとも黒歴史なシーンを目撃されつつも、冷静に突っ込みを入れてくるとは・・・・この母、できるな!!
・・・ごほん
ではなく、あまり表に出たがらない一人息子を心配して母なりに気を使ってくれていたようだ・・・。
まあ、母もこの時代の御多分にもれず政略結婚で父のもとに13で嫁ぎ、16で僕を生んでくれたらしいので・・・まあ、まだ若くて普通に綺麗な貴族の令嬢といった方だ。
「いてきまーす!」
と、とりあえず元気よさそうに町の広場でいつもこの世界でポピュラーな8神教の神父のところへ足を運ぶことにした。
ちなみに、まだ一緒に出かけるような友達は・・・いない
リアルでRPGの世界並みの小さな町なので護衛もいらない。
とにもかくにも、今僕に必要なのは情報、情報、情報・・・あと、少々のお金とトモダチ・・・ごほん、ゲッフン
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広場につくと、白いぼろぼろのフードを深くかぶり、身長170センチ前後の木でできた杖を持った一見胡散臭げなおじさんが、人だかりに向かって世界の現状と、その経緯、宗教に関して説法をしていた。
話をかいつまんで聞くと、世界には僕たちのいる「メルカトル大陸」と「プトレオス大陸」の二つがあって、「アングリア王国」はメルカトル大陸の北西の方にある小国家群の一国ならしい。
100年ほど前までは、この周辺はすべてケント王の支配下に置かれていたようだが、宮廷の世継問題で国が割れて分裂したらしい。
その数、実に8か国で、それぞれ人口1万前後の小国ばかり・・・。
そんな、小国の中のさらに小領主のカスタス家っていたい・・・。
いや、まだ新しい人生始まったばっかりだし・・・アの情報にあふれていた日本の記憶を持っているだけでもじゅ~ぶんチートともいえる。
「・・・まず何から手をつけていくか・・・な・・・ふふふ」
町の広場の真っただ中で、ぶつくさ何やらつぶやいている姿を衆目にさらしながら、僕は若干5歳ながらも人生設計を真剣に考えていた・・・。
ありがとうございました^^ノ