召喚1 俺を召喚したのは誰なんだ!
1999年‥人類は滅亡しなかった……
2026年地球・日本の何処か。
一人の'普通じゃない'少年が旅に出た。
彼はまだ世界の真実を知らない。
自分自身のことさえも………
…ボソ「これが俺に与えられた罰なんだな…」
俺は今、全く知らない場所に閉じ込められている。
どのくらい時間が経ったかわからない。
時計もスマホもない。
ここがどこなのかも思い当たらない。
じゃあ人生最後の活動として、この最悪な状況を、
俺の拙い言葉で説明しよう。
石だ。上も下も、右も左も。
石は硬く、扉はあるが開けられない。
自力で、出られる可能性は…ない。
誰かが開けてくれれば…そんな希望もとうにない
俺はここでも一人だから。
何も無い、真っ当に、普通には生きられなかった。
警察の世話にもなった。
家族とも分かり合う努力もしなかった。
俺は……おかしいのだろう…
これはそんな俺に絶望、苦しみを与えるための神からの罰なのか?
もうペットボトルには一滴の水もない。
食料なんて持って来てすらいなかった。
あるのは横に倒れた役に立たないリュックだけだ。
ギュッと胸が痛む。
役立たずは俺もか…
「…本当にバカだな俺」
昔から何も変われない。変わろうとしない。
家出をしたのにスマホも食料も持って来ていない。
持って来たのは現金少々。
大丈夫だと思った。
俺がその気になればどうとでもなると思ってた。
今まで本気で生きたことすらないくせに。
…俺は地球の日本出身日本育ち引きこもり⭐︎
17歳身長168cm体重は五十半ば
そしてイケてる(イケメンではない←大事)人間
春間還!今日この夏、覚悟を決めた!
「俺は旅に出る!」
「そしてこの人生を絶対に変えてやる!」
そんな事を呟き、家に置き手紙を残して俺は、イカした黒のシャツに黒の長ズボン、背中にリュック・中には、500mlペットボトル水×2・現金少々・本(聖書)などを入れて家族に言わず家を出た。
こんなことになるとは知らずに…
元々俺は、少し田舎(日本の中心周辺)に住んでいて、
どこに行けばいいかわからずにとにかく東へと電車で移動した。……
都心に足をつけても俺は、何処に行こうにも分からずふらふらと道路を歩いていた。
すると急に
「お兄さん、最近は暑いし、熊が出るから気を付けんと」
と背後から気の良さそうな背の高い(外国人?)のお爺さんが、声をかけてきた。
「アッ‥ゴホッはい、気を付けます。」
久しぶりに家族意外と会話をしたからか、うまく声を出せなかった。
咄嗟に返事をした俺の顔を見て、とても朗らかで、(物憂げ?)な表情をして、
「ほらこれをやろう」
そう言いクマ除け?の鈴を渡してきた。
「あ‥えっと…ありがとうございます」
感謝の言葉を伝えるとお爺さんは、すぐに去ってしまった。
こんな都心でクマ除け(?)の鈴を知らない人から貰うのは変だと思ったが、俺がここにいる方がよっぽど変に思え、
それよりも声を出して、感謝を伝えられていたかの方が気になってしまった。‥
少し歩き一旦公園のベンチに座る。
ふぅ‥落ち着いて例の鈴をよく見てみる。
その鈴は、何よりも黒く暗く見えた。
見ていると、引き込まれてしまう。
そんな暗黒ともとれる。
この素直じゃない俺が、素直に美しいと思った。
試しに音を鳴らしてみる。チリンッチリン…
「すごくいい音だなこの鈴」
その鈴の音は、体の何処かに響くように、懐かしさすら感じた。(あれ?いま俺小説の冒頭のようなことを考えているような?‥気のせいか…うん)
音を堪能し、鈴を大事に入れようとリュックを開いたその時、
ガタッ…ガタガタ‥‥地震か?
そう思った瞬間にますます地震?は大きくなっていく。
「これはまずい!」
どうする?ベンチの下に隠れるか?
いや間に合わない!
思考とともに、パタリと地震が止む。
「なんだったんだ今の‥本当に地震なのか?」
でもおかげで助かった。
そう発した時
チリン‥チリン…とこの座っている身体の前その下から確かに聴こえてくる。
心地いい鈴の音だ乱れた心を落ち着かせてくれる。
少し聴き入り、俺がこの音を聴いていることがいかに奇妙なことか気づく。
何故なら鈴は、今まさにこの手、左手でしっかりと握っているのだから。
ならこの鈴の音は何処から響いてきたのか、俺の身体は、この左手からではなく下からだと初めから分かっていた。
目の前その下を見るとそこには握っている鈴とは正に対照的な白く輝いている鈴が転がる。
「‥え‥なんだ……これ?」
鈴があると、分かっていた筈だが、驚きを隠すことができない
そんな情けない声が喉から這い出て、リュックを右手で倒してしまう。
本(聖書)をベンチの後ろ、下に落としていたのをこのときの俺は気づいていなかった。ギュッ
右手でリュックを力強く握りしめる。
様々な思考を巡らせたが、理解することが出来ないままその鈴を手に取った。
「なにも起きない‥か…ふぅ」(完全にフラグ)
右手にリュックと左手に鈴二つを握る感覚があり、
ホッと瞳を閉じ
…………………
フッと瞳を開いた
……
俺の嫌いな世界に…もう俺は居なかった。
まぁそんな感じで、フラグを一瞬で回収してしまった俺は、ここに来た。
でも…おかげで心の重りが、軽くなった気がした。
その感謝を伝えるために、俺は…
『俺を召喚したのは誰なんだ!」
とこの世界で初めての言葉を喉の奥、心の底から発した。
その誰かに伝えたい…ありがとう…と‥
そう、それがこの世界で俺が初めにしたいこと…
続く………………
召喚…人やものを特定の場所へ呼び寄せること。公式に呼び出すこと。




