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28話 魔法が使えない俺とセブンズサイド

一日経って、俺達は『セブンズサイド』にやってきたと。で、ここは魔法使いの郷って言われてて、めちゃくちゃ強い魔法使いを輩出しては、王都の魔法研究とか魔法学院の教授?とかやってる人が多いんだって。


はえー、畑違いだから全然知らねえや。


その中でもフィラはこの郷の中でも特別な存在で、100年に1度の天才らしいよ?才色兼備の美少女って完璧すぎて、近寄りがたいね。


そんでもって郷の入り口についた俺を、門番が止めに入ってると。


「なんで俺入れないの?」

「君には魔力を感じられない。この魔力測定水晶が物語っている。魔法も使えないような底辺をこの郷に入れるわけにはいかないな」

「だってフィラ。帰っていい?」

「この方はわたくしの推薦人です。お入れください」

「ふぃ、フィラ様!?なんでここに・・・いや、しかしフィラ様の頼みでも、こんな奴を入れては郷の面目が・・・」


なんだこの鎖国地帯は。よくこんなので生き残っていられるよな、いずれ地図から消えることを願うか。


ま、フィラがなんか説得してるけど?俺は入れないし、別に人助けだと思ってここに来たのに、門前払いでそんな事言われたら、俺だって気分悪いね。帰るか。


ん?なんだあのじいさん?こっち来るけど。


「フィラよ。よくぞ返ってきたぞ。むむ、そこの魔力の無い男は知人かな?」

「はい郷長。この方は、わたくしの母を治しに来た男性です。入れてくださいませ」

「ばかな、魔王の呪いを受けて治せるものなどこの世に1人たりともいわせんよ。じゃが、ここは試しにこの郷で一番の魔法使いと相手して、勝てば入ることを許可しよう」

「いいですよ。たくや様、相手してください?」

「は!?!?」


なんだその展開?俺の事馬鹿にしすぎだろ、しかもなんだ?いっちゃん強い奴を倒したら『入れてやる』ってニュアンスだろ?寧ろここになんて二度と来たくないんだけど。んだそりゃ。


「たくやさん、大変なことになりましたね・・・」

「ニナ、この郷嫌いなのです」

「俺もきらーい。いかにも自分達は選ばれし人間ですよ感が、すげえ癪に障るわ」

「たくや様?お願いしますね?」


この女、腕に絡みついて胸押し当ててきたぞ。こんな最悪な公の場じゃなかったら、ちょっとたぎってたかも。


「ちょ!フィラさん!たくやさんに何してるんですか!!」

「ご、ご主人様が赤くなってるのです!」

「フィラ様!!なんて破廉恥なことを!!!この男殺さねば・・・」

「では、この男を戦わせてみるかの」

「ええ・・・俺のせいかよ・・・」


◇◆◇


てなわけで、だだっ広いところに連れてかれて、コロシアム的な感じで郷の奴らが俺達を囲ってる空間に放り出されて、めっちゃ野次飛ばされてる俺。ここまでされて人助けなんてしたくないよ・・・


しかもなんか、そのこの郷で最強の魔法使い?ってやつも、めちゃ上から目線で馬鹿にしてくる感じだし。なんのために来たのよ俺。


「じゃあ!お前を殺せばいいわけだな!もっとも、瞬殺だろうけどね!」

「どっちでもいいけど、今の間に俺、3回はお前の首跳ねてるよー」

「ふん、強がりだけはいっちょ前だな。魔法も使えない無能ゴミ底辺が」


なんか久々に魔法関連で罵倒されてる気がする。周りの郷の奴らも「死ね」「消えろ」「ゴミ」「屑」「土にかえれ」だの幼稚な悪口を繰り返してるし。


「用意開始!」のジジイの合図でゴングが鳴った瞬間に、ちょい遠くにいる最強は自分の身体の周りに結界を3重に張って、ブツブツ詠唱し始めてるよ。


「たくやさん!頑張ってください!!私はたくやさんの味方ですからね!」

「そうなのです!ご主人様はあんな蛆虫に負けないのです!」

「たくや様ー、殺しちゃだめですよー」

「・・・はあ」


色々応援?してくれるのは嬉しいけど、あっちは殺す気なのに俺はダメって、どういう了見だよ全く。


『バーンフレア!フリーズインパクト!』

「ハハハ!この魔法でお前は骨も残らないからな!!」

「へーすごいねー」


炎と氷が混ざり合った、どでかい魔法の塊を撃ってくる最強は、笑いが止まらないらしい。ずっと笑ってるよ。あの魔法でここら辺の生態系崩れそうだけど大丈夫そ?


「どうだ!恐怖で身体が動かないだろう!屑は屑らしく散れ!!」

「あ、そう?じゃあ動くよー」


『縮地』と『空蹴術』によって超高速で撃ってきた魔法に近づいて、抜剣術で一刀両断してやるか。


「馬鹿が!魔法に突っ込むなどと、死にたくなったのか??」

『剣舞・月下嶺断』

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