たじろぐ思いと憧れと
「考えが弱いな。知っていることをつなげて考えろ」
師匠さんはパッキーちゃんの顔を見て話す。
「点と点をつないで線、線と線で図形、図形と図形を重ねて立体を思い浮かべろ」
そうすることで見えてくるものがあると、師匠さんはパッキーちゃんに教えていた。
「どうしたの?疲れちゃった?」
ぼんやり二人を眺めていると、レイさんが話しかけてきた。
「魔法の世界に行くのは、まだまだかかりそうだなって」
「あと少しだよ。本当に、もう少しなんだ」
「また長老さんが来るって思うと気が重くて」
パッキーちゃんが励ましてくれても、たじろいでしまう。
(今回は師匠さんが助けてくれたからよかったものの次はどうなるか……)
「なら諦めるか?」
師匠さんが訪ねてきた。
「私は魔法の世界に行きたいです!」
幼かったころの憧れを思い出し、師匠さんに伝える。
「そうか。ならまかせろ」
パッキーちゃんがポットにお茶のお代わりを淹れてきた。
「そもそも魔法の世界から科学の世界に人は訪れているのに――」
「科学の世界?」
「ユカリちゃんやコリスちゃんがいるこっちの世界のことだよ」
パッキーちゃんが初めて聞く言葉を説明してくれた。
師匠さんは咳払いをして進める。
「科学の世界から魔法の世界に人が訪れても良い、という声はある」
師匠さんはそこまで話すと、レイさんを見つめる。
「途切れてしまったから復旧させたいって人は向こうでもいるんだ」
レイさんが師匠さんに代わって説明をしだす。
「ただ、フウチョウロウさんみたい人もいて、現状維持のままだったんだ」
「そこに私がやってきたってことですか?」
「そう。何度も見習いの子たちを助けてくれた子なら、興味があったら招こうって」
「実際に興味があったし、仲良くなれたし。師匠さんたちを説得したんだよ」
パッキーちゃんも教えてくれる。




