あわせてくれる人だから
レイさんが魔法を唱え終えると、景色が一変した。
いつか見た白い世界と道が、目の前に広がっている。
「この道っていつも白い綿毛なの?」
両脇に白い綿毛がある道の中央に私は立っていた。
「うん。通る時はいつもこの景色かな」
気になったので聞いてみたらパッキーちゃんが教えてくれる。
「あれ?」
話をしているとめまいがしてきた。
目の前にいるパッキーちゃんやレイさんがぐるぐると回る。
「変身すると良いよ」
どこかからレイさんの声が聞こえ、回る世界の中でブレスレットをかざす。
とんがり帽子とマントを羽織ると、気分は少しずつ落ち着いてきた。
「ありがとう、レイさん」
「どういたしまして。この道を通るのには魔法が必要なのかもね」
帽子の上からレイさんの声がする。
顔を見るために帽子をとると、レイさんが頭をなでてきた。
「いけるとこまで行ってみようか」
パッキーちゃんの声が聞こえ、そちらを向く。
いつの間にかパッキーちゃんも着替えていて、帽子とマントを身に着けていた。
わかったと返事をして、ブレスレットのビーズの量を確認する。
「後ろはボクに任せてね」
声に合わせてレイさんを見ると、服装が変わっていた。
ラベンダーピンクのコートを着て、頭にバンダナを巻いている。
「雛鈴さんとパッキーちゃんに合わせるよ」
「ユカリちゃんで良いですよ」
「わかった。これからは名前で呼ぶね、ユカリちゃん」
パッキーちゃんが信じていて、私たちに合わせてくれる。
だから名前で呼んでほしくなって、お願いしてみた。




