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昔と今をつなぐ鍵  作者: 雪陽炎
第5話 電子世界に行ってみる
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電子の海をパトロール

「とは言うものの、やっぱり気になるよね」

 お風呂から出てワークスペースに向かい、電気をつける。

 ついでにカーテンを開けると、雲は晴れて満月が見えた。

(夜だけは晴れて明日の明け方からまた降るんだっけ)

 少し窓を開け、空気を入れ替える。

 カーテンとともに窓辺に飾った坊主が風に揺れた。

「にゃーお」

 夜風を浴びていると、スミレーユが近寄ってくる。

「お父さんと一緒にいても良いんだよ?」

 スミレーユの頭をなでる。

 この時間、お母さんはお風呂、お父さんはリビングでテレビを見ているはず。

 気持ちよさそうな声を上げるスミレーユ。

「少ししたら、部屋に戻ろっか」

 スミレーユに話しかけ、パソコンの電源を入れる。

 パスワードを入れて少し待つと、デスクトップが表示された。

 私はそのままブレスレットをかざす。


「ちょっと行ってくるね」

 スミレーユに声をかけてから、魔法を唱えパソコンの中に飛び込む。


 電子の海を泳ぐ。

 ネットワークでつながっている世界の中に私はいる。

 行き止まりはどこかの家庭のパソコンか携帯電話だろう。

(ずっと泳げる魔法ってこういう風にも使えるんだよね」

 パッキーちゃんは海とか水の中って言っていた。

 パソコンの中だって情報の海だから泳げると思い、唱えてみたらうまくいった。

(やっぱり魔法って便利だなあ……なんでもできちゃうよ)

 思い付きでやってみたパトロール。

 行き止まりはきっとどこかの家のパソコンか携帯電話だろう。

 ネットの中を私は魚と同じように泳いでいた。


「あれ?なんだろう?あの影みたいの」

 しばらく泳いでいると、行き止まりから影がひとつ出てきた。


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