表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/22

名探偵アカリ誕生

 エンシャント学園で起きた奇妙な事件。その事件に名探偵アカリが挑もうとしていた。

「この事件、実に複雑ですね」

 どこから用意して来たのか、アカリは茶色のトレンチコートを着て、口にはパイプを咥えていた。

「おい、何してんだ?」

「ふふふ、私がこの事件を解決してやるわ」

「止めとけよ。お前は転校初日だろうが。あんまし目立たない方が良いって」


 パメラは言いながらアカリの着ているコートを剥ぎ取った。すると、何故かその下は何も着ていなかったようで、彼女の乳房がブルッと揺れた。


「いやん、エッチ」

「何がエッチだ。コートの下に何も着ないとか、真性の変態じゃねーか」

「まあまあ二人とも」

 影の薄くなりがちなミルが二人の間に入った。


 パメラは溜息を吐くと、そのままベッドに座った。


「しっかし、本当に犯人は誰なんだろうな?」

「きっと複数の犯行だよ」

「てことは、派閥ぐるみの事件」

「きっとね」

「馬鹿な。そんなこしたら目立つ」


 パメラとアカリは何の手掛かりも掴めないので、思わず閉口してしまった。そのせいで、部屋内は静まり返り、何とも言えぬ、重苦しい空気が漂っていた。そんな折、沈黙に耐えられなくなったミルが突然立ち上がった。


「そ、そう言えばさ。魔女伝説って知ってる?」

「何だよ急に、メルヘンか?」

 パメラが面倒臭そうに言った。

「話の腰折らないでよ。エンシャント学園が建てられる前、この場所では魔女狩りが行われていたの。それでね、処刑された魔女の死体がこの学園の下に眠っているという・・・・」

「おいおい、じゃあ犯人は魔女とでも言いたいのか?」

「そういうわけじゃないけど」


 三人が話していると、突然部屋の扉が叩かれた。消灯時間はとっくに過ぎているというのに、やたらと忙しなく扉を叩く人物がいた。


「ちょっと、誰よ」

 アカリが立ち上がってドアを開けると、そこには、女性にしては長身の青い髪をした、短髪の女子生徒が立っていた。

「あれ、誰?」

「私は隣の部屋にいるツバキだ。今日の事件で殺された彼女のルームメイトさ。さっきから隣で君達の話を聞いていたが、私の親友の話題で勝手に盛り上がるのは止めて欲しい」

「あ、そうなの、ごめんなさい」


 アカリは素直に頭を下げると、ツバキは不機嫌そうにドアを乱暴に閉めた。


「何だよアイツ。お高く留まりやがって」

「まあまあ、私達もデリカシー無いかもね」

 アカリは短気なパメラを宥めた。



 一方、隣の部屋では・・・・。


「ふうう、危なかった。もし奴らが私が犯人だと嗅ぎつけて来たら、あそこで始末しようと思ったけれど」

 ツバキは真っ暗な部屋の中でブツブツと独り言を言っていた。

「ツバキよ・・・・」

 部屋の隅にもう一人の人物がいた。その人物は部屋が暗いせいで顔や姿はよく見えないが、ツバキよりも年上らしく、落ち着いた物腰の女性の声をしていた。


「何です?」

「私が君にあげた能力はそんなもののために使うな。何故、ルームメイトを殺した。疑われるじゃないか」

「関係ないでしょ。あの女にムカついたから殺したんだ」

「お前の使命はジンを始末することだ。下らない学生の戯言にいちいち耳を貸すんじゃない」

「分かっていますよ。でもさー、あたしの能力に勝てる奴なんていませんよ」

 ツバキはリンゴを手に取ると、それを思い切り手で握りつぶした。


「うふふ・・・・」

「ツバキよ。明日、ジンを始末しろ。私から全てを奪ったあの男を」

「りょーかい」

 ツバキはそう言うと、ゴロリとベットの上に横になって眼を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ