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『妄想図鑑』がこの異世界を塗り替える! 〜英雄トランザニヤの末裔とその仲間たち〜 #イセトラ    作者: 楓 隆寿
第0幕 序章。 〜妄想図鑑と神代魔法士〜

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◆『妄想図鑑』◆ No.04:黒薔薇ノ黙咲(くろばらのもくしょう)







 挿絵(By みてみん)


『妄想図鑑』――その存在は現実をも越える。


 ぺたりと最初の頁を捲った刹那、背筋をつたう冷気に息を呑む。

 墨のような闇の中から、紅の線画が浮かび上がった。

 その輪郭は人の形をしていながら、視れば視るほど歪み、蠢き、俺の記憶を食い破っていく。

 

 ――これはただの図鑑ではない。


 禁忌の「生き物」そのものだ。





 ■図鑑No.04:黒薔薇ノ黙咲(くろばらのもくしょう)




 ■ 分類名

 沈黙開花型――深層妄想精霊(ディープ・ミューズ)。

 


 ■ 妄想発動条件

 静寂の夜 × 香気過多 × 妄執の余熱。→ 発動確率:極めて低い(ただし発現時の衝撃は最大級)。

 

 ■ 通称

 「黙して咲く黒の幻影」、「禁忌に咲く死香の花」、

 「精神侵蝕型ヴィジョン」とまで呼ばれる。




 ■ 外見特徴

 黒薔薇と赤薔薇が幾重にも重なった中に、ひとつの顔。

 その表情は「沈黙」そのもの。

 虚ろに光る紅い瞳が、見る者の感情を「凍結」させる。

 眼差しだけで言語を不要とし、威圧と色気を両立。

 肌は夜に沈むような深黒。輪郭すらも不明瞭な幻想体。



 挿絵(By みてみん)

(*擬態形態・静止時)




 ■ 内面/キャラ性

 発声は一切しない。

 妄想主(ゴクトー)ですら「言葉を許されぬ存在」と錯覚するほど。

 感情は眼差しと花弁の動きで表現。戦闘時は花弁が刃となる。

 常に「見下ろす視線」を保ち、接近者を圧迫し精神的支配を行う。

 登場時の周囲には「音」が消えるという現象が発生(無音結界)。





 ■ 神代魔法との関連

 関連呪式――【黒薔薇結界陣(ノクターン・ブロッサム)】

 敵意を察知すると自動発動。

 精神支配と感情封印を同時に行う高等妄想干渉魔法。




 ■ 発動魔法

 【薔薇界顕現(ブラッサム・フィールド)】

 半径5m内の精神活動を封じ、感情エネルギーを吸収。

 

 【紅瞳封縛(ブラッド・グレア)】

 視線を合わせた者を一時停止状態に追い込む。




 ■ 備考

 黒薔薇ノ黙咲は、ゴクトーの「心が最も沈んだ時」にだけ現れる幻影であり、普段はゴクトー自身もその存在を封じている。


 妄想図鑑内でも「最も危険な沈黙体」として、神々から要監視対象に指定済み。その存在理由は不明。


 唯一「トラウマ」と「禁断の憧憬」が、混じり合って形成されたとの説もある。




 ■ 図鑑メモ

「……言葉が、届かない。いやーーあの眼に見られた瞬間、俺の妄想が、ひとつ……息を止めた気がした」


 ――ゴクトー(黒薔薇ノ黙咲、発現後の記録より)。




 ページを閉じても、その余韻は心の奥底に残り、俺の妄想を絶え間なく掻き立て続ける――。








 お読みいただき、ありがとうございます。

 引き続き読んでいただければ嬉しいです(๑╹ω╹๑ )



 




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― 新着の感想 ―
確かに言葉を発することが許されないと感じるような存在ですが。イラストの説得力も素晴らしかったです。今回もとても面白かったです。
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