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平原の封印の鍵争奪戦6 ダンジョンの探索

 スライムのダンジョンの探索を始めた俺達。

 ダンジョンの中は比較的単純な作りだったがとにかく迷った。

 迷って迷って迷いまくった。

 地図が無いので正解のルートが解らないせいだ。

 二十五層とアリの巣ダンジョンと比べると比較的浅いダンジョンだったが、鍵を取り地上に戻るまで結局夕方まで掛かった。

 

「やったわね! これで二個目の鍵を手に入れたわね。あと一個で魔王城よ!」

 

 地上に出ると既に黄昏時だった。

 夕方の空の赤身が消えて、青みを帯びた空になっている。

 気になるのは馬車だ。

 これだけ暗いと既に街に帰っている気がする。

 

「御者のおっちゃん、帰らないで待っててくれてるかな?」

「お金欲しそうな顔してたからきっと待ってるわよ」

「だといいな」

 

 ダンジョンから出て笑いながら馬車に向かう俺達。

 馬車が帰っていたら、この湖の畔で野宿か。

 こんなとこで野宿したら、蚊に刺されまくりそうでやだな。

 そんな俺達の目の前にクラスメイトが現れ輪になって取り囲む。

 皆、俺がアイテムボックススキルという、規格外の武器を持っているのを知りながら剣先を向けていた。

 それも殺意の籠った剣先。

 皆やる気満々だ。

 マズい事になったな。

 ダンジョンの探索で疲れたのでなるべくなら戦いたくないんだが。

 サクッと取り込むしかないか。

 俺がクラスメイト達を取り込もうとしたら、見知らぬ女が俺達に向かってくる。

 綺麗な女だった。

 アウ王女が気迫の籠った声で俺に告げる。

 

「気をつけなさい、ジャンヌ王女よ!」

 

 これが噂のジャンヌ王女か。

 スタイル抜群で知的な顔立ち。

 どこぞのアホ王女とは全く違う気品が有る。

 

「こいつ取り込んでいいかな?」

「やっちゃいなさい」

 

 俺はジャンヌ王女を取り込む。

 だが全く取り込めなかった!

 なぜだ?

 なぜ俺のアイテムボックスが効かない?

 全力で取り込もうとするが、重さを感じないのに全く取り込めなかった。

 なにか幻を相手にしてる様なそんな感じだった。

 何度やっても取り込めない。

 俺は焦りまくった。

 

「取り込めない!」

「やはりね」

「知ってたのか?」

「ええ」

「なんで知ってるのに教えなかったんだよ!」

「あんたの能力が使えるか試したかったの」

「そんな事してる暇が有るなら逃げればよかったじゃないか!」

 

 そんな俺達を見てジャンヌ王女は呆れた顔をする。

 

「内輪揉めは済みましたか?」

「揉めてなんてないから!」

「お久しぶりです、アウ王女。その鍵をこちらに渡して貰えますか?」

「嫌よ! 私が苦労して取って来たんだから私のよ!」

「その鍵を渡せばあなたを第一王子のマイスと結婚させますわ。当然王族の身分は保証しますわよ。これはあなたが王族に返り咲ける最後のチャンスよ」

 

 アウ王女はその言葉を聞いてポツリと言った。

 

「王族になれるの?」

「ええ。王族代表の継承権は王妃となる私が頂きますが、王族として属国の王妃としての身分は保証します」

 

 アウ王女はその言葉を聞くと、俺に向かって一言「ごめんなさい」とつぶやく。

 そして鍵を持ってジャンヌ王女への元へと向かった。


「おい! 待てよ! 騙されるなよ!」

 

 きっと鍵を取られたらアウ王女はお払い箱だ。

 俺は必死にアウ王女を止めようと声を掛け続けるが、ジャンヌ王女へと向かう歩みは止まらなかった。

 

「俺を愛してると言ったのは嘘だったのかよ! 俺よりも王族になる方が大事なのかよ! 裏切るのかよ!」


 俺が叫んでもアウ王女は返事をしなかった。 

 既にアウ王女には俺の魂の叫びは届かないようだ。

いつも読んでくれて、ありがとう!

 

 *

 

(連載中)

クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱ランクの商人に偽装しました。

http://ncode.syosetu.com/n7017dt/

水土更新予定

※書籍化作業中です


スキルの間違った使い方 。~アイテムボックスで魔王討伐!~

http://ncode.syosetu.com/n7297ec/

平日(月火木金)更新予定

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