マリちゃんと ぼく
「おはよう、ドラドラ」
おはよう マリちゃん
きょうも おひさま ぴかぴか よいおてんきだよ
おばあちゃんが たびにでて
きょうの おはようで さんじゅうと いっかいめ
まだまだ
ひゃくとさんかいは とおいな
でも
まいにち ぼくは わくわくしてる
「ほら。このピンクのおはなは、センニチコウっていうのよ。まあるくぽんぽんしていて、かわいいでしょ」
マリちゃんは ぼくをだっこして おにわを あんないしてくれた
「こっちはね。いろもかたちもちがけど、セージってしゅるいなのよ」
アメジスト
コバルト
メドー
チェリー
パイナップル
マリちゃんは ものしりだ
すごいなあ
「これはローズマリー。ほら、いいにおい」
マリちゃんが はっぱにさわった ゆびを
ぼくのはなに ちかづける
くんくんくん
うん
ぼく におい わかるかも
これが マリちゃんの すきな においなんだね
「ねえ見て、ドラドラ。きょうは、おそらがきれいねえ」
マリちゃんが ぼくを たかいたかいしてくれた
うわあい
おそらが ちかいぞ
たのしいな
まいにち まいにち
マリちゃんは ぼくに たくさん おしえてくれる
おはなの におい
そらの あおさ
とりさんの こえ
むしさんの おと
かぜが すうっとちかづいて どこかへいっちゃった
「ねえ、ドラドラ」
マリちゃんが こっそり こっそり ないしょのおはなし してくれた
「ドラドラはね。いまはかわいいドラドラだけど、いつかぐんぐんおおきくなってね……」
こしょこしょ ないしょの おはなし くすくったいな
「しょうしんしょうめいの、ドラゴンになっちゃうの」
しょうしんしょうめいの ドラゴン?
なんだ そりゃ?
ぼくは びっくり ぱちくりする
「しょうしんしょうめいのドラゴンはね。おそらをひとっとび、あっというまにちきゅうをいっしゅうできるのよ」
すごい すごい!
ぼく はやく しょうしんしょうめいのドラゴンになりたいな
そうしたら──
「おそらをひとっとびできたら、パパにも、おばあちゃんにも、あっというまに、あいにいけるよね」
うんうん!
ぼくも そうおもう!
でも
しょうしんしょうめいのドラゴンって
どうしたら なれるのかな
まにいち おはよう おやすみ ごあいさつして
ごはん ごしょうばんして
それだけじゃあ だめなのかな
ぼく
ぜんぜん おおきくなってないと おもうの
ドラゴンの ドラドラは
おにいちゃん いわく
ぬいぐるみの ドラドラなんだって
ぬいぐるみのままじゃ いけないの?
ぼくは かんがえる
ずっとずっと かんがえた
でも
わからない
しょうしんしょうめいのドラゴンに なる ほうほう
だれか おしえてよ




