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第九話

 旅セットの三日分で登山用のリュック並みの容量ってことは、一週間分なら確実に食料が増える・・・運べる量じゃない!

 スキルに重点をおいたけど、アイテムを欲張らないでよかった。


 確か、三日分が3P、一週間分が5P、一ヶ月分が15Pだったはず。

 一ヶ月分・・・12Pの差があの量か・・・確かに差額分は物に変わったんだろうけど、持ち運べない。二人でも無理!ほんとに無茶振りだ!!

 ・・・何人が選んだんだろう。これは・・・選択次第で初っ端から詰んだ人もでるな。

 運べないのに食料に執着したら、死にかねない・・・



 とりあえず、リュックから一度全部出すか。結構、色々入っているな。

 水は・・・やはりこの皮袋か・・・6Lはあるんじゃないか?これが重さの一番の要因だな。

 漏れないように口にコルクのような栓がある。栓を開けて匂いを嗅ぐ。やっぱりちょっと匂いがある。水筒は早急に作らないと・・・

 薄い毛布にフード付の外套、大き目の巾着の中には上着とズボンと肌着とパンツの着替え一式と、手ぬぐい3枚。靴下は無い。

 一番大きな巾着にペミカンらしきもの・・・保存食だろう物体が6ブロック、フランスパンっぽいもの3本、干し肉の塊、チーズの塊、果物なのか?皮が黄色のりんごに似たもの6個、小さな瓶が一つ・・・塩かな?後は果物用の包丁・・・ナイフといったほうがいいのか?

 小さな鍋とその中に、スープボール、スプーン、フォーク、コップは取り出し済み。+鍋のふた。

 ロープ2m×1個、5m×1個、巾着の中に歯磨きセットらしき小枝の繊維をほぐした歯ブラシ?と歯磨き粉がわりの塩?

 他とは生地が違う小さな巾着の中に石が二つ・・・もしかして火打石?


 全部出したので、リュックを持ってみる。重い。リュック自体も重量がある。

 ジーンズのような厚地の、丈夫そうな生地だ。重量がかかる箇所は二重になって補強されているな。底も補強されているし。




 しかし、三日分にしては、食材が少ないような気がする・・・あっ、もしかして、一日3食じゃなくて2食なのか!?・・・果物らしきものをおやつ代わりにして、持たせるか・・・

 食材がやはり違う。検討がつくものもあるが・・・何なのか鑑定で確かめたいが、優先順位を確認してからにしよう。

 鑑定も魔力を使うのが枷になる。常に優先順位を考えるようにしないと。



 服や食材をみると、文化的には日本ではなくヨーロッパよりか。

 食材に米も無いし・・・。美味しいものが食べたい!甘いものが欲しい!!チョコレート食べたい!!!

 町に着いたら、甘いものを探そう。砂糖とかあっても、高級品の可能性もある。お金を稼がなければ、買えないだろう・・・

 考えるのは後にして、通貨の確認をしよう。




 通貨は一週間分が1P、一ヶ月分5P、一年分15P。

 一ヶ月分で入っていたのは、銀貨3枚、半分になった銀貨2枚、銅貨50枚だった。

 貨幣の価値がわからない・・・銀貨→半銀貨→銅貨の順に価値は下がると思うが・・・

 10枚で繰り上がるのか?100枚か?貨幣を鑑定したら、わかるのか?・・・魔力の枷が憎い。保留で。

 ひとまず、この付近の町なら、これだけあれば一ヶ月は暮らせると、覚えておこう。

 それぞれの硬貨を巾着にしまう。



 あとは、鉄の短剣だが・・・。手にとって鞘から抜いてみる。

 すごいのか、普通なのか、悪いのか・・・わからん!

 刃は30cmもない。持ち手は握りやすい。

 短剣術のスキルは魔力が要らないはず・・・




 少し早いが、魔力を確認する。

 魔力 :15/25 先程と変わりなし。




 短剣術のスキルを念じる。LV1でもなんとなく持ち方・動かし方がわかる。

 これ・・・接近戦用のスキルだ・・・これで攻撃とか一撃を与えるとかは無理!!




 魔力を確認する。

 魔力 :15/25 やはり魔力は減ってない。鑑定以下が魔力が必要で間違いないな。

 時間経過の回復スピードは一定なのか、確認するためにも、能力把握の画面はそのままにしておこう。

 任意で視界の端によせたり、小さくしたりできる。思考するだけでいいってすごい。




 体術と見切りもあるから、できるだけ敵は、接近させない。無理に攻撃をしない!

 よし、護身用だな。使うことがないことを願おう。

 あっ、同時にスキルが使えるのかも確認しとかないと・・・。これは明日だ。





 リュックから出したものを、ロープ2m×1個と水の皮袋以外詰めなおす。

 ロープは腰に巻きつけて短剣を提げよう。明日から周囲を調べるのに、片手が塞がるのは不味い。

 水は出しておく。緊急の場合は、一番重い水を捨てよう。水魔法取ってあるから、渇きはしのげるはず。

 魔法の検証もしないと・・・。

 魔力が足りん!!・・・ん?体に魔力が足りなければ、あるとこから引っ張れないのか?

 中国式のカイロプラクティックに、気功とか無かったっけ?保険外でやってたような・・・

 気功って、気を練るとか体内の気を動かすとか、体外の気を取り込むだったはず・・・応用できないか?

 この考えは要検討だ。こちらでは、魔力はどのように認識されて、使われているのかも調べないと・・・はやくメモ帳用意しないと、整理ができない。

 荷物の確認は、ここまでにしよう。




 女の子の様子を伺う。

 確認作業中も聞こえていた泣き声は、段々小さくなっている。もう少し、時間がかかるか・・・

 すぐに踏ん切りがつかなくても、前向きに行動してくれたら、一緒に行動できる。

 顔が洗えるように、準備しておくか。用意するのは水と容器が二つに、タオルは・・・持ってたな。

 水は、皮袋のがある。容器は・・・錬金術で作るか。材料はあるし。

 インクと紙の工程も一緒に考えよう。スキルを使う回数は極力抑えたい。




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