表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
安全第一異世界生活  作者: 笑田
妖精との出会い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

236/279

235話 吾輩の推しはクレイタンである②(守護精霊視点)

読んで頂きありがとうございます(❁´ω`❁)

吾輩は妖精である。


おっと普通の妖精と思うなかれ!

これでも水の高位妖精なのだ。

この世界に転生してから幾年月か長く生きた吾輩は、今は水の妖精王の加護を持つ愛し子を守護するべく、守護精霊を仰せつかった。

もともと妖精には名は無いが、吾輩は前世の記憶があり自分の名がしっかりあった。

猫田ネコタ 大助ダイスケという名である。

名前から必ず皆に言われるから先に言う。

吾輩は決して猫派ではない。

犬派でもないが…猫派ではない。心しておくように。

そんな犬猫派閥などどうでも良いのだが、吾輩が守護を言い渡されたのは今代の妖精の愛し子のクレイタンである。


転生前に吾輩が務めた小さなゲーム会社で作った作品


”アクアリウム・クロニクル”


水の妖精の愛し子のヒロインが攻略対象者達と冒険したり恋愛したりするそんな、

恋愛ファンタジー、王道の乙女ゲームだ。

とはいえ吾輩は営業職だったため、制作には携わってないが、キャラの絵コンテを見た時、あるキャラの姿に震えた。


そしてそんな世界に居ると気づいたのは16年前生まれたばかりのクレイタンの守護を命じられた時―――

眠る小さな赤子のクレイタンの姿を見た時も、吾輩の心は震え、この出会いに歓喜した。


それからずっと吾輩の推しは、クレイタン一択である。


そんな吾輩がクレイタンを癒すため心血を注いで作成した簡易神域になぜ人間がこうも簡単に入ってこれるのか…苦々しい想いを内に秘めながら目の前の若い男女を睨みつける。


まだ…あれから一月も経っていない

クレイタンの長年の心労がまだ、まだ、全然癒しきれていないのに…

悔しい想いを噛み締めて心の中のもやもやを吐露する。


「なぜ吾輩が丹精込めて作った神域に、土足で人間が入ってくる!おかしい!」


吾輩が発した言葉に、まだ成人にもなってないだろうこの男女は戸惑いながら、お互い顔を見合わせる。そんな姿にも苛立ちを覚えた。


「こんなところまで狂ってやがるのかこの乙女ゲームの世界は!」


吾輩の心の叫びを耳にした目の前の人間たちはバッとこちらを見ると、二人して吾輩に詰め寄って来た。

凄い、必死の形相、なんだこの迫力は―――少し引いてしまった吾輩の耳に入ってきた言葉は、


「「乙女ゲーム」」


二人同時に発した言葉は見事に重なりその言葉に吾輩は眉を上げる

すると、男の方が真剣な顔で神妙に聞いてきた。


「ここは乙女ゲームの世界なんですか?」


その言葉に吾輩は目を見開いた――――こやつら…まさか…


「え!三神さんから、なんかの小説の世界って聞いたけど」


娘の方も”小説”の世界といっている…この世界では小説と言う単語は無い。

空想の世界を記した書物は基本的に”物語”と呼ばれる

吾輩はここに転生して何年になるのか――――

その間吾輩と同じような者には会う事は無かった…


「――――まさか……お前ら?」


吾輩は息をのんだ。


目の前の男はこの世界の人間の顔つきだ…

娘の方は…化粧落とせば見えなくもないか?そんな事を考えていると、娘の方が先に口を開いた。


「アタシは少し前に、日本からフリムスト王国に召喚された、聖女…ってガラじゃないんだけど、

曽根ミホ(ソネミホ)17歳!新妻です!

今は同じく召喚されたこの国の聖女の元で修行中」


「はぁ?聖女!!―――って!新妻ってなんだ!

少し前にこっちに来てもう結婚してんのか!」


吾輩は開いた口が塞がらず唖然とした…少し前って…どのくらい前だよ…

困惑が頭の中を巡っている状態で男の方に声を掛けた。


「そっちの兄さんは?」


「僕は、山田力輝ヤマダリキ彼女の同級生だったんですけど、

向こうで高1の時に事故で死んで、

……えっと、21年前にこの世界で転生して、今はバートン・ナイジェルって名で生きてきました。

あと彼女の旦那です。よろしくお願いします」


頭が痛くなってきた。

この二人夫婦か…そうか…なぜお互い夫婦アピールするんだ…吾輩クレイタン以外興味ないぞ。

しかし召喚者、転生者と言っているが、これだけは聞いておかねばならない。


「これは確認なんだが、吾輩の言葉の続きが分かるなら答えて欲しい。」


「なんでしょう」


二人は真剣な眼差しをこちらに向けてくる。少し緊張しているのが分かる。

そんな二人に言う事はこれだ!


「じゃじゃ〇―――!

ピッ○ロ―――!」


吾輩の言葉の意味が分からず二人は茫然とする――――


「「………」」


「うむ。世代が違うのか…残念だ」


やはり見るからに若い印象があったがあまり転生、転移、召喚と時間軸は動くものだしな…吾輩は残念に思い大きく息を吐いた。

目の前の二人は困惑気味にこちらを窺い声を掛けてきた。


「え?今の何ですか?」


「吾輩の世代の合言葉だ。同世代なら必ず続きが言えるのだ」


吾輩の言葉に二人は何とも言えない顔をする。そんな二人の顔を見ながらもう一つ聞いておきたい事を確認する。


「ちなみに娘よ、今の年号は何だ?」


「令和ですけど」


娘はそう言いながら首を傾げ不思議そうにこちらを見る。

娘の言葉に吾輩は目を丸くした…聞いたこと無い年号…


「令和…?」


男の方も不思議そうに首をかしげ口を開く。


「令和ですが…」


吾輩は顔を覆いショックを受け膝をついてしまう―――

転生してどれくらい年月が過ぎたかわからぬほど時は過ぎた。過ぎたのだが!!


「昭和の後は平成。

それは知ってんだよ!!

令和ってなんだよ!初耳だよ!」


吾輩の魂の叫びが上がった。

次の更新は12月31日0時になります。よろしくお願いします✿

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 >次の問いの続きを答えてくれ なるほど「フリー○様だ!」ですね! あれ違う?なら…「は~ひふ~へ○~!」ですね!(中の人ネタ それでは今日はこの辺りで失礼致します。
「ポー○リー!」 分かってしまった……! 同年代……!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ