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自他ともに認めるマザコン母子だが、取り違えで赤の他人だと発覚する件(下)

ラブラブ母子の真人と聡美。

しかし、出産時に取り違えで赤の他人だと発覚する。


今回の課題:AI特有の過剰な書き込みを抑える。

20ページを超えたので分割して投稿。





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挿絵(By みてみん)

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小説本文



 そして思考がまとまったのか隆志が口を開く。


「なるほど真人くんの気持ちは分かった。だが、いくら何でも聡美さんと結婚というのは認められない」

「ですが、僕は聡美さんと……」


「それじゃあ、私たちの家に、聡美さんも一緒に暮らす。というのはどうかな? 君が恐れているのは聡美さんと家族じゃなくなることじゃないのかい?」

「それは……。そうかも知れません」


「ならば、聡美さんもうちの家族となろうじゃないか」


 しかしその言葉に反発したのは麗華だ。

「ちょっとまってよ。このババアまで一緒ってどういうことよ!」

「だから私の方が年下って言ってるでしょ!」


 言い争う麗華の肩に隆志が手を置く。

「冷静になりなさい」

「で、でも!」


 冷静に隆志が口を開く。

「あの2人だけで暮らさせるより、はるかにマシだろ」

「完全論破ね。まったくもってその通りだわ」

 麗華も冷静になる。


 麗華も渋々認め、腕を組み仕方がないという風に口を開く。

「仕方がないわね。聡美さんも一緒に暮らしましょ」

 そして聡美は

「マーくんと一緒に暮らせるのね!」

 と大喜びだ。


 真人は、その様子を見ながら

 計画通り、とほくそえむ。


 母さんと一緒に暮らせたまま、金城家の息子としての権利も得られる。一石二鳥である。


 だが、その真人を冷静に見つめる視線に真人も気づく。

 隆志は、「計画通り」と思っているんだろ? と視線が語っている。


 さすが、俺の父親。俺の狙いを読んだ上で許容範囲内と乗ってきたというわけか。

 だが、俺の真の狙いまでは読めてはいまい。実は一石二鳥ではなく一石三鳥だということを。


 腹を探りあう父と息子が微笑みあう。


 それからしばらくした週末の日、金城夫婦が最上階のフロアを占領するタワーマンションに引っ越し業者のトラックが到着する。

 トラックから降りる聡美と真人。


 出迎える隆志と麗華。

「今日からよろしくお願いします」

 と隆志に挨拶する聡美。

 真人も

「よろしくお願いします」

 と挨拶する。


「ああ。こちらこそよろしくお願いします」

 と笑顔で応じる隆志。

 その横の麗華は不満顔だ。

 理屈では分かっては居ても、感情が納得していないのだ。


 そこに引越し作業員から、

「こちらの荷物はどれから運びましょうか?」

 と声がかかる。


 真人が

「聡美母さん、行こう」

 と声をかける。

「聡美母さん?」

 いつも母さんと呼ばれていた聡美は不思議顔だ。


「これからは麗華母さんとも暮らすんだからね」

 と微笑む真人。


「真人くん……」

 と感激する麗華。

 唯一の母さんでなくなった聡美は不満顔だ。


「お母さんって認めてくれるのね」

 と麗華が真人の右腕にしがみつく。

「お母さんは私よね」

 と聡美も真人の左腕にしがみつく。


 二人の母に挟まれた真人は満足顔だ。


(もちろん母さんは大事だ)

 と真人が聡美に視線を向ける。

(でも……)

 と笑顔で真人の右腕に抱き着く麗華に視線を向ける。


(ダブル母さんもいいよね)

 と笑顔で天を仰ぐ真人。

 彼はマザコンである。





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