涙のカーテンが開かれるとき
「流星先輩・・・っ」
全力で、文化祭後の静まり返った校舎を駆け抜ける。
大翔の想い。そして、自分の想い。
複雑すぎて、そして、苦しすぎて、目を背けたくもなる。
でも。
『どんな結果だったとしても、ぶつからないと駄目だよ、・・・緋花。』
大翔は、自分が振られるだろうな、と分かっていても、今までの関係を壊すかもしれなくても、想いを打ち明けてくれた。
自分は、流星先輩には彼女がいるからという理由で逃げてきた。
でも、それだと、大翔に失礼じゃないか、と思ったのだ。
どんなに辛くても、不誠実な人にはなりたくない。
涙で見えなかった未来も、きっと、あるはず。
だから、これから涙のカーテンを開いて、そして・・・
教室のドアの窓から、外を眺めていた流星が居るのを確認した。
ぺし、と自分の頬を叩いて気合いを入れ、勢い良いドアを開ける。
「流星先輩」
急に現れた緋花に驚き、心臓は全力疾走後のような跳ね方をしている。
「ど、どうした?緋花」
声が震えてしまうのが悲しい。
今頃、彼氏とよろしくやってるものだと思っていたのに・・・
「あの、私、流星先輩のことが・・・っ」
ガタンと音を立てて椅子から立ち上がる。
女の子に先に告わせるなんてそんなの・・・っ
「緋花が好きだ」
静まり返った教室。確かめるように再び口を開く。
「ずっと前から、緋花のことが好きだった」
緋花は、驚いたように目を見開く。
「え、だって、流星先輩、彼女、いるんじゃ・・・っ」
彼女?あ、もしかして・・・
「妹のことか?神崎瑠奈。」
そういうと、緋花はへたへた、とその場に座り込んでしまう。
そばに寄ると、意地悪なのは分かっているけど、どうしても聞きたかったので、聞いてしまう。
「で?告白の答え、聞いてないんだけど」
かあっと顔が真っ赤に染まる。そういうつもりで来たんじゃないのかよ。てか可愛すぎ。
「私も、流星先輩のことが、好きです」
小さな声で、絞り出すようにして好き、と言ってくれた。
衝動的にだった。
「・・・!」
いつの間にか夕陽が差し込んできた教室に、顔の部分が合わさった、二つの影が並んでいた。
拙く、訳の分からないお話だったと思います。
それでも、読んでくださった方がいるのは、とても嬉しかったです。
フラグが回収しきれなかった部分があるのが心残りです。
読んでくださって、本当に、ありがとうございました!!!




