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記憶  作者: ライカ
1/3

前兆

この、お話は専門の知識があって書いたものではありません。具合の悪い人はちゃんと病院で診てもらいましょう。

「じゃあねまた、明日」

手を振る友人。

私も手を振りかえす。

「うん、また明日」

家路につきながら今日の事を思い出している

「先生何であんな何にも無いところで転んだんだろ。

先生っておっちょこちょいなのかなぁ」

クスクスと笑う

…?

「あれ?」

―先生って?

誰?

今、私何を考えてたの?―

何だか怖くなり、走って家に帰った。


「ただいま!!」

「お帰り、早かったね」

お姉ちゃんが出迎えてくれた。

「あのねあのね」

「ハイハイ落ち着いて

ほら、荷物置いて

ほら、これ飲みなよ」

お姉ちゃんが飲もうとしていた麦茶を私にわたす。

私は一気に麦茶を飲み干す「で、どうしたの?」

「あのね、さっき考えてた事が思い出せないの」

「うん…で?」

「なんで?」

そんな風に聞かれても困るがお姉ちゃんは

「舞ちゃんはうっかりさんだから?」

お姉ちゃんらしい言葉が返ってきた。

「そうかなぁ」

私は、ほっとして気が抜ける



「…ん…ちゃん、舞ちゃん!!」

「え?なに?」

「なにじゃないでしょ

いい加減着替えておいで」

私は帰ってきた時のままの格好でソファーに座っていることに気づいた。

「はーい」

勢いよく立ち上がり部屋に着替えに行く。



トントン

「舞ちゃん、入るよ」

お姉ちゃんが部屋に入ってきた

「お母さんたち帰り遅くなるって言ってたから…あれ?舞ちゃん、まだ着替えてなかったの?」

「お帰り、お姉ちゃん。

いつ帰って来たの?」

「何言ってるの?」

お姉ちゃんがいぶかしげな顔をする。

「さっき私と話してたじゃない」

私は、訳が解らないという顔をする。

「あれ、私いつ帰ってきたの?」

私は頭が混乱して何も考えられなくなってしまった。

ズキッ

「痛い」

私は頭を抱えこむ

「どうしたの舞ちゃん

大丈夫?」

「解らない、頭が凄く痛い」

「舞ちゃん、とりあえず横になって!」

お姉ちゃんは私を助け起こしてベットに寝かせる。

「今、救急車呼ぶから!!」飛び出して行こうとするお姉ちゃんを引き留める。

「大丈夫だよ

…寝てれば治るよ」

痛みをこらえてお姉ちゃんに言う

「でも…」

心配で仕方ないお姉ちゃんはそれでも説得しようとする

「本当に大丈夫だからね

寝てれば治るって」

「舞ちゃん…」

「明日になってもおさまって無かったら病院に行くから」

「解ったわ。

じゃ、何かあったら直ぐ呼んでね!」

そう言って渋々部屋を出ていくお姉ちゃん。

私は、痛みをこらえながら眠りについた。


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