発症
この話は、専門の知識があって書いたものではありません。具合の悪い人はちゃんと病院で診てもらいましょう。
「うーん!良く寝た!!」
私は体を起こして伸びをする
トントン
控えめなノックが聞こえた
「はーい?」
お姉ちゃんが覗きこみながら入ってきた
「舞ちゃん、大丈夫?
何ともない!?」
珍しくお姉ちゃんが慌てている
「どうしたのお姉ちゃん?そんなに慌てて」
私はお姉ちゃんを見上げながら首を傾げる
「本当に大丈夫?」
「だから、何が?」
私はお姉ちゃんが何を言いたいのか全く解らない。
「昨日、頭痛いって言ってたじゃない」
「え?私が」
自分を指差しながらお姉ちゃんに聞く。
「覚えて無いの?」
こくんと頷く私
「知らないよ」
お姉ちゃんはずっと私を見つめている
お姉ちゃんはゴクッと喉をならす。
「ねぇ舞ちゃん」
「なぁに?」
「昨日の事思い出せる?」
「何言ってるの?
思い出せるに決まってるじゃん」
クスクス笑いながら答える
しかし、頭の中には何も出てこなかった。
昨日の事を思い出そうと、記憶を探すが頭の中は真っ白だった。
「な、なんにも思い出せない」
私は血の気の引いた顔を向け、お姉ちゃんにすがる
「落ち着いて、ねぇ舞ちゃん、落ち着いて」
お姉ちゃんは私を抱きしめながら優しくなだめる
「大丈夫、大丈夫よ」
「何で?何で?何で何にも思い出せないの!?」
私は訳がわからずお姉ちゃんにすがり付く。
「昨日の事だよ!
たった12時間前の事だよ!どうして、何にも思い出せないの!?」
「舞ちゃん、落ち着いて」私はお姉ちゃんの言葉が耳に入ってこない。
今の自分の事で他の事が考えられなくなっていた。
「嫌だよ、怖いよ、嫌だよ」
私は壊れたおもちゃのように何度も同じ言葉を繰り返す。
「舞!!落ち着きなさい!!」
滅多に怒らないお姉ちゃんが怒鳴った。
「お…お姉ちゃん」
怒鳴られた私は現実に戻されお、姉ちゃんに焦点を合わせる。
「舞ちゃん、これからお姉ちゃんと一緒に病院に行こう?」
優しく語りかけるように言う
「病院に行って何があったのか調べてもらおう?」
震える手を握り私を元気付けようとその手に力を込める。
病院の待合室
「お姉ちゃん、私どうしたゃったの?」
「お姉ちゃんにも解らないからお医者さんにちゃんと調べてもらおうね」
私を安心させるように微笑む。
『次の方どうぞ』
放送で順番を告げられる。




