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【書籍化】意味がわかると怖いお話・解説付き  作者: 絢郷水沙


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失くしもの

「やっぱりないな⋯⋯」

 修学旅行から帰った次の日、私は鞄の中を探しながら筆箱をなくしたことに気がついた。

 思い当たる節はあった。

 おそらくフィールドワークが終わった後に班員と立ち寄ったカフェに置き忘れてきたんだと思う。

 確証はないけど、そのあと使った覚えがないから多分そうだろう。

 別段困るわけじゃないけど、最近買った二千円のシャーペンのことを思うと割り切れない。

 こうなるなら友達に自慢なんてするんじゃなかったと後悔する。


 そして振替休日も終わり学校に登校。ホームルームが終わった後に担任に呼ばれた。

「お前、ホテルに筆箱忘れてっただろ」

「え?」

「ホテルの人がわざわざ連絡してきたんだぞ」

 そうか、ホテルにあったのか。でも部屋内は忘れ物がないかちゃんとチェックしたはずだったんだけどな⋯⋯。というかどこにあったんだろ。

「ホテルの人もびっくりしてたぞ。なんで冷蔵庫の中なんかに忘れてくるんだ」

 え───? あ、そうか⋯⋯。

「すいません、うっかりしてました」

「まったく、しっかりしろよな」

 先生は、呆れながら私の頭を出席簿でコツンと叩いた。

 私は、班員の姿を思い浮かべた。



【解説】

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 ↓

 冷蔵庫の中にあったのは、決して置き忘れたのではなく、誰かに隠されたということ。そしてそんなことができるのは、同じ部屋に泊まった班員で、語り手は犯人は誰なのかと、頭の中に思い浮かべた。

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― 新着の感想 ―
[一言]  捨てるのではなく、冷蔵庫に入れるあたりが、イタズラのつもりなのかも。  でもまあ、たちは悪いですよね。みつからないときのフォローないんだもん。
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