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実力主義

村での一件の後、リナは迷いなく言った。


「私、ついていきます」


あまりにあっさりした決意に、ユウトは思わず聞き返す。


「軽くないか?」


「軽くないです」


即答だった。


「一人じゃ守れない。でもあなたとなら戦えると思ったんです」


以前のユウトなら、それを当然のように受け入れていただろう。だが今は違う。


「俺もまだ未熟だぞ」


「知ってます」


少しだけ笑って、リナは続ける。


「それでも、一緒に戦いたいんです」


その言葉に、ユウトは目を伏せる。


――選ばれる、という感覚。


それは、かつてとはまるで違う重みを持っていた。


「……分かった」


短く答える。


こうして、二人目の仲間が加わった。


街へ向かう道中、二人は一人の女戦士と遭遇する。


鋭い目、無駄のない動き。明らかに強者だった。


「そこ、どけ」


第一声がそれだった。


リナが少しムッとするが、ユウトは一歩引く。


「すまん」


その態度に、女戦士はわずかに眉をひそめた。


「……勇者、か?」


「元な」


あっさりと否定するユウト。


女戦士――カレンは興味深そうに笑った。


「面白い。少し試させろ」


次の瞬間、剣が振るわれる。


反射的に受けるユウト。だが、その一撃は重かった。


(強い……!)


久しぶりに感じる“純粋な実力差”。


だがユウトは、逃げなかった。

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