第35話
はぁっ、はぁっ、はぁっ。
俺とデスはリーナの結界と障壁により隔たられた。
「おぉ~~、これはこれは。……なかなかの結界ッ!」
バシィィィン! と音が鳴るほどの強さでデスが障壁を殴る。しかし、リーナが創りだした障壁はデスの一撃をものともしなかった。
「……だねぇ~~。これは参ったよぉ~。さてどうしようか。ケキャッ。だけど、オレッチが遅歩ちゃんたちに何も出来ないように、遅歩ちゃんたちもオレッチに手を出せないよぉ~? どうする? こうしている間にも、情報収集と言いながらのうのうと部屋に入るエルフの子がどうなっているか、……分からないよぉ~」
現在の俺たちの位置は窓を背にして立っている。そしてデスは部屋のドアを背にして立っている。俺の分解魔法を使えば部屋を移動することも出来るが、デスも壁を破壊しながら付いて来るだろう。そうなったらエリスを助けるどころではない。今俺達がすべきことは……。
リーナ。
「はい、私はどこまでも遅歩様に付いて行きます」
…………ここは一時撤退する。
「えっ?」
俺は撤退を選択した。俺たちの実力では悪魔一人倒しきる力もない。このまま突撃すれば無駄死するだけだ。
「エリスは、エリスはどうなさるのですかっ!?」
エリスには……待ってもらう。生きているのを信じて、……必ず……助けに行く!
1分間の読書、ありがとうございました。
また明日の18時に会えることを願っています。




