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第33話
まるで地震が起きたように地面が揺れる。
「きゃあ!」
くっ!
壁際にある本棚は大きく揺れ、天井に付けられている魔光球――電球のようなもの――も揺れていた。
「エリスが!」
今は耐えろ! 揺れが収まってからだ!
俺は今すぐにでも飛び出しそうなリーナを必死に押さえつけた。
しばらくすると、長く続いていた轟音や揺れは収まった。王宮内は静けさを取り戻し、ひっそりとしていた。
「エリスを助けに行かないと」
あぁ。
「そうだねだそうだね。ケキャキャキャ。だけどだけど、させないよぉ~」
俺とエリスは声のするベッドの方を見る。その声に俺は聞き覚えがあった。そして独特の笑い声。それらはヨイツ帝国とユブン王国の戦争中に俺とエリスが出会った悪魔そのもの。
まさか!
「こんばんは~。また会ったね、遅歩ちゃん。デスですよぉ~~。ケキャキャキャ」
最悪だ……。
「誰です?」
たしか暗殺専門の悪魔だ。
「そんな!」
デスはベッドの上に膝を曲げた状態でいた。三人の間に沈黙が続いたと思っていたら――
いつの間にかデスが俺たちの目の前に来ていた。
「さて、殺し合いを始めようか。ケキャキャキャ」
1分間の読書、ありがとうございました。
また今日の18時に会えることを願っています。




