第30話
その日、俺たちは何の対策も練られずに寝るしかなかった。俺はこの世界に戦争の道具として召喚された。はっきり言って戦いは怖い。平和な日本で生まれ育った俺に人殺しなど出来るわけがない。俺は布団の中で考えに耽っていた。
悪魔と戦った時は命の危険を感じて思わず魔法を使ったが、奴だって生きてるんだ。俺の《分解》魔法を使えば、悪魔だろうと死ぬ。悪魔の詳しい生態は知らないが、一般的な生物同様効くに違いない。
翌日、俺はぐっすりと眠ることが出来ずに、若干ふらつきながら床を出る。
「おふぁようございまひゅ……」
「お、おは……ひょうございまふ。……失礼しました」
……おはよ……。
どうやらエリスとリーナもちゃんと睡眠が取れなかったようだ。それはしょうがないだろう。なにせここ、王都が悪魔たちに乗っ取られているのだから。そしてその情報を教えてくれたのが悪魔だったという事実もまた衝撃的だった。
今日はどうするよ……。
「そうですね。悪魔たちが王都を乗っ取った真意も分かりませんから……作戦を立てましょう」
作戦?
「どういった作戦でしょうか、エリス」
「悪魔たちのことを知るにはやはり、現場に行くしかありませんよ」
まさか……。
「嫌な予感がします……」
「王宮潜入作戦です」
1分間の読書、ありがとうございました。
また明日の12時に会えることを願っています。




