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第28話

 ギルド内は閑散としていた。それはそうだろう。ついこの間まで戦闘の(かなめ)であった魔法を、大半の人が使えなくなったのだから。どんよりとした空気を肌に感じながら、一つだけ機能している受付で、傭兵ギルドと王都の現状を訊く。



 傭兵ギルドは一応機能していた。依頼も平常通り、いや、何時も以上に依頼が舞い込んでいる。魔法が使えなくなった市民がギルドに助けを求めに来たのだ。しかし、魔法が使えなくなっているのは傭兵たちも同じ。依頼が滞っているのだ。だから俺みたいな魔力が使えるのが貴重だと言われ、ぜひ依頼を! と頼まれてしまった。



 そして、王都の現状だが、市民たちが魔力を使えなくなった以外は何も変わらないらしい。ギルドは全力で魔力がなくなった原因を探っている最中だとか。あれ、でも原因って……。

「なんですって!?」

 医師から教えられた結界のことを受付嬢に伝えると非常に驚かれた。



 それから俺はギルド長に会い、結界の情報源を伝えた。ギルドは至急、魔力が残っている傭兵をその医師がいる診療所に向かわせた。さらに王宮が魔王に占拠されているという事実を告白すると更に驚かれた。あの医師は一体何者なのだろうか。そんな疑問ばかりが募りつつ、派遣した傭兵たちの帰還を待っていると、ギルドの入り口方向が騒がしくなる。急いでギルド長とともに降りると、そこにいたのは医師のもとへと向かわせた内の一人の傭兵。ただし、その傭兵は全身血みどろで虫の息だった。


1分間の読書、ありがとうございました。

また明日の18時に会えることを願っています。

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