第25話
ふわぁ。……だる。
翌朝目覚めると、全身から力が抜けたような感覚を覚えていた。しかし俺はそれをさほど気にすることなく身支度を整える。男女で別の部屋を取ったため、昨夜俺は一人部屋で過ごした。
「おはようございます、遅歩様」
おはようリーナ。……エリスは?
「まだお休みです」
ようやく安心して寝られる宿に泊まったため、エリスはぐっすり寝ているようだ。野宿の時は、誰よりも多くの時間見張りをしていたからだろう。
なら二人だけで朝食を取るか。
「そうですね、先に取らせていただきましょう」
リーナは寝起きと思えない眩しい笑顔で、にっこりと俺に笑いかけてくる。しかし、彼女の腰まで伸びる長髪の後ろ髪は、ぴょこんぴょこんと飛び跳ねている。それがさらなる可愛さを助長していた。
……ふぅ……。
「おいしい朝食でしたね」
あぁ。
リーナは王族の割に庶民の食事が分かっている人だった。まぁ何日も傭兵生活を続けていればそう思えるものか。
「それにしても、エリスは起きるのが遅いですわね」
エリスは俺たちが朝食を食べ終わっても起きてこなかった。
なら起こしに行くか。
気軽な気持ちでエリスを起こしに行った俺たちを迎えたのは――
「エリス!」
エリス!
ベッドの上で苦しそうにしているエリスだった。
1分間の読書、ありがとうございました。
本日も18時の更新は休ませていただきます。また明日の18時に会えることを願っています。




