第17話
「お前、異世界から召喚された、風間遅歩……だろぉ~?」
デスと名乗った悪魔は俺を見つめながら話しかけてくる。エリスは俺をかばうように、俺の前へと体を出す。
……なんで俺の名前を知っている。
「オレっちたちの情報網を舐めないほうがいいよぉ~。ケキャッ」
「お前は何故ここにいる。ここにいた兵士たちをどうした!」
「食ったよぉ~」
デスはグリンと首を傾ける。口は大きく笑みを作り、ヨダレが垂れてくる。エリスが灯していた無属性魔法の《光球》で見えるそのヨダレは若干赤く見えた。
「化け物め……」
「オレっちは悪魔。お前たちを、食う者さぁっ!」
悪魔はものすごい勢いでエリスに向かって手を突き出してきた。
「ああああっ!」
エリスっ!
エリスはそれを避けられず、腹に重い一撃をくらう。光球は消え、洞穴は真っ暗となる。だが俺には魔眼がある。悪魔から漏れ出る魔力が見えているから、悪魔の位置に困ることはない。
《断空》!
俺は空間を切断する風魔法を発動。悪魔は見えないその魔法を軽々と避ける。土の壁に大きな亀裂が入る。
「お前、面白い魔法を使うなぁ。風魔法の一種かぁ~?」
悪魔は腕組をして考えるような素振りを見せる。
「お前に興味が出てきたなぁ。風魔法でそんな強い魔法を出すなんてなぁ~」
悪魔が話していると洞穴が揺れ始め、天井からパラパラと土がこぼれてくる。
「おっとぉ、ここも直に崩れそうだぁ。生きて出られたら、また会おうぜぇ~」
そう言うと悪魔は消え、天井が崩れてくる。今は悪魔のことより――
エリスっ!
1分間の読書、ありがとうございました。
また今日の18時に会えることを願っています。




