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第10話
せあっ!
「まだまだ甘い!」
エリスが監視役として俺に付いてから数週間が経った。俺は日々肉の盾として実力を上げるべく、エリスと剣の打ち合いをしていた。魔法に関しては魔力が少ないからと見放されていた。魔眼の扱い方だけはしつこいほど教えこまれたため、相手から漏れる魔力や魔法発動時の魔力を見極めることも出来るようになった。
魔法に関して見放された俺だが、密かに自己流で練習はしていた。当初は赤ちゃん並みの魔力量だと言われた俺だが、あれから数週間、魔法を使って使って使いまくることで、微量ながらも魔力量が増えてきたことを俺は実感している。
ふうぅ~、疲れたぁ――っ!
「相変わらず体力が全然無いようね」
体力がない、魔力がない。俺は挫けそうな心を魔法の存在でつなぎとめていた。
夜には王宮の隅にある一室で俺は寝泊まりしている。どこかの安宿よりかはマシな程度の倉庫といったかんじだ。
監視役のエリスも離れ、就寝の時間になった頃、俺は一人、風魔法の練習を開始する。
ブリーズ。
俺の手元をそよ風が撫でる。
……いい感じだ。
面倒くさがりな俺でも、やはり魔法は憧れるもの。魔法の技術を順調に磨けているのを感じながら俺は一日を終えた。
1分間の読書、ありがとうございました。
また明日の18時に会えることを願っています。




