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魔王の番いは転生聖女  作者: mi-na
第一章
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十一歳の春、魔王の婚約者

「大変失礼致しました。マリアンナ様」



陛下と向かい合うソファーに座らせてもらったところで、茶髪眼鏡のお兄さんが申し訳無さそうに謝罪をしてくれた。


多分、このお兄さんもかなりの身分のお方だよね?私なんかに頭を下げても大丈夫なのかな?



「いえ……………その……………私も良く分かっていなくて……………」



そう、そもそも今回の陛下との謁見は、花嫁探しである…………といった話は確かにお父様から説明された。

それにお姉様達もみんな経験していて陛下との謁見後に夜会に参加しただけだと聞いていた。


謁見で参加者が気を失ったり、お城の侍女に着替えさせられたりと、お姉様達から聞いていた話とはちょっと違っていたけど、魔帝国陛下の花嫁探しなんて自分には何も関係ないことだと思ってた。


しかし、さっきの陛下と茶髪眼鏡のお兄さんとの会話では私が『妻』として既に確定しているようなやりとりだった。



「なるほど…………どうやらエルニアでは、あまり詳しく説明をされていなかったようですね?

簡単に説明させて頂きますが…………その前に自己紹介させて頂きますね?

どうも、姫様に適当な名称で呼ばれているような気がしますので…………」



ニッコリと微笑まれ、思わずギクリと肩を強張らせる。何?このお兄さん、心の中読めるの??テレパシー??



「ふふ……………そんなこと出来ませんから安心してください?

私はこの国の宰相で、ユリウスと申します」



え?絶対、読まれてる!!怖い怖い!!

って、宰相様!?実質ナンバー2じゃん!!

青ざめてあたふたしていると、ユリウス様がクスクスと笑う。



「姫様は表情が豊かでいらっしゃるので、考えていることが読みやすいのですよ?」


「あ……………そういえば…………家族からも良く言われます…………」



うー、淑女として恥ずかしすぎる…………。




そして、ユリウス様の説明によると…………


王族が婚姻する際、どの国でも普通は政略的に相手を決めるのだが、アルベルト陛下の場合はそれよりも魔力の釣り合いが重要となるらしい。

何故ならアルベルト陛下の魔力はどこの王族と比べても桁違いのため、もし魔力の釣り合いが取れない女性と無理に子を為そうとした場合、女性は陛下の魔力を受け止めきれず命を落としてしまう可能性が高いらしい。


その為、花嫁候補となる女性には事前に陛下の魔力を受けてもらい魔力の釣り合いを確認することになったという。花嫁を選ぶ際に魔力量と適性検査があることは各国へ勿論通知済み。


そして相手が中々見つからず、対象年齢が下がっていき、とうとう今年十二歳になる私達の年齢まできてしまったと……………そして、初めて魔力の釣り合いが取れた女性が私だった…………らしい。



「ということは……………私がアルベルト陛下の花嫁に?」


「はい、婚姻は成人後となりますので、まずは婚約者ですね」



ということは、三年半後に……………陛下と結婚!?

えぇぇぇぇーーーーー!?



「あ…………あの、アルベルト陛下は…………私のような………チンチクリンな娘と婚約だなんて…………恐れ多くて…………」


「………………チンチクリンではない。其方は美しい」



陛下の熱っぽい視線にドキリと心臓が高鳴る。

うぅ、イケメン心臓に悪いよぉ〜



「ご安心ください、見たところ姫様は魔力量が陛下並みに多く、そのせいで成長が遅れているのでしょう。

数年後には素晴らしい美姫に成長されるのでご安心ください」



え?魔力量が多いと成長が遅くなるの??

初めて聞いたんだけど…………魔力量の少ないエルニアには無縁の話だからお父様もお母様も知らなかったとか??


そういえば、アルベルト陛下も二十六歳というより…………二十歳前くらいに見えなくもない……………。

いや、美形過ぎて年齢不詳なだけか…………。


とにかく、花嫁探しの『見合い』に参加している時点で、私に拒否権はなくこのままユーリシアに留まり正妃としての教育を受けることとなった。


報告を受けて、急いでユーリシアへとやってきたお父様とお母様の慌てっぷりはハラハラしたけど、心配しながらも心から祝福してくれた。


そして夜会で私にグラスを投げつけようとしたエルザ王女は…………エルニアより更に辺境の国の王弟の第七夫人として嫁いだらしい。



そして、私の定位置は陛下の膝の上……………こんなんじゃ、お妃教育受けられませんけど??陛下の溺愛ぶりに溺れそうです。


まぁ、美味しいスイーツが沢山食べられるからいっか。



読んでいただきありがとうございます。

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