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莉沙と加寿の異世界探訪  作者: kazz爺(じい)
プロローグ(いざ異世界へ)
10/12

スキルの進化

シルバーは何故一匹で、俺達の近くに居たんだろう?あの時は、テイム出来た事が嬉しくて、余り気にも止めずにいたけれど……。シルバーともっと意志疎通出来れば良いのにな~。

スキルアップしたら出来るかな?

(テイマースキルを進化!)

『経験値が不足しています。進化条件をクリアしてください。尚、テイムした獣と念波で会話するには、親和率の向上も必要となります。』

(おっ!俺の考えている事先読みしているな!流石ステイタスボードは、優秀だな!)

進化の加護は、超チートスキルだが、俺達の経験を基に進化させる仕組みらしく、俺達がサティウスで生活する為に必要なスキルは何でも与えてくれそうだが、スキルを獲得したり、スキルを進化させる為には、幾つかのルールと言うか、制約みたいなものが有るようだ。

確かに、制約無しで何でも叶えられたら、それはもう神になった様なものだ。

(俺達はまだ人間で……??まだ人間だよな~?)

少し自信失くなりかけているが……

(いやいや、まだ人間だから!そこは、肯定しようよ!死守しなければ!)

「莉沙!俺達って、人間だよな~!」

「加寿にぃったら、可笑しい!当たり前だよ!この世界サティウスに来てしまったけれど、あたしは、今でもヒト族だよ!」

「莉沙!あたしは、って自分だけかい!」

思わず、突っ込みを入れてしまった。

「まあ、手当たり次第に、チートスキルを獲得している加寿にぃは、相当に人間離れした存在かもしれないかな?……エヘヘ」

確かに……。莉沙を守らなきゃいけないと思い、サバイバル生活に必要そうなスキルを片っ端から獲得してしまい、俺自身でさえ、自分がまだ人間なのか不安を覚えてはいるが……

「莉沙!そこは、俺も人間だって肯定しようよ!」

「だって、加寿にぃったら、進化の加護を活用し始めた頃は、悲愴感漂った感じで、加寿にぃの魂が妖怪かなんかに乗っ取られたのかと……」

(えっ!俺って莉沙に、そんな風に感じさせていたんだ……)

(あれ?加寿にぃったら、少し落ち込んでる?もう!本当に、加寿にぃったら、可愛いんだから!)

「な~んて、冗談だよ!加寿にぃ!加寿にぃもヒト族だよ!……多分!ね~、シルバー!」

「ガゥ~!」

(莉沙!多分は要らないだろう!シルバーも尻尾振り過ぎだから……)

「ハハハ……」

(俺って、莉沙にめちゃくちゃいじり倒されてる気がするんだけれど……。まあ、莉沙が笑顔を見せているから、俺的には良いんだけれど……)


この森で、生活するようになって半月。

俺達が毎日使うスキルのレベルは上昇し、日常生活で必要な事は、なに不自由無くスキルを活用する事で賄える様になっていた。勿論、サバイバル生活の上でではあるが……。

この半月で、もう一つ判ったことがある。それは、今俺達がいる高台は、さほど広くないということ。

この高台が出来たのは、それもつい最近で、俺達が転移した同時期ではないかと俺はみている。

守護神に出会う前の大きな揺れは、この高台隆起が原因ではと。勿論、あくまでも、俺の推測の域を出ないが……。

しかし、俺の推測が合っていれば、牙狼獣の幼体シルバーが単独で俺達の傍に居たのもつじつまが合う。この高台の隆起が原因で、シルバーが親達とはぐれ、偶然にも俺達に発見され、さらにテイムされた。

色んな偶然が重なって俺達は、安全な環境で半月サティウスで生きられる様、訓練された……?

(そうか!これも守護神様の力かもしれないな。まだ、加護無しの俺達が危険な外敵に出会いそうになったので、この高台に隔離したのか?なら、その説明守護神様からされるよな……?守護神様、寝起きとか言ってたし、説明飛ばしたかもしれないなハハハ。)

「莉沙!」

「なに?加寿にぃ。」

「俺達、この高台から離れないか?」

「そうだね!ここ(サティウス)でこれから生活するなら、この狭い高台だけじゃ退屈だし。今は安全に生きられてはいるけれど、あたし達の人生には物足りないよね、加寿にぃ!」

「莉沙!やっぱりお前は俺の最高のパートナーだな!」

「でしょ!」

(えっ!でもパートナーって、どういう意味かな~。妹じゃなくて、恋人?まさか伴侶?つっつまり妻の意味かも!ハハハ!まさか鈍い加寿にぃに限ってそんな事を言うわけ無いか。)

あたしは、一人妄想の世界に入りかけたが、何とか踏み止まって加寿にぃの次の言葉を待った。

「守護神様が、サティウスに生活している人や人間以外の知的な生き物が居るって言ってたから、多分村や街があるはず。だからまずそこを目指そうと思うけれど、良いか?」

「私も同じ事を思ってた。」

「よし!じゃ~俺達のサティウス冒険生活を始めよう!」

俺達は、やっとサティウス人生のスタートラインに着いたのかもしれない。

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