表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/75

幸せな日常

 春の月 85日


 転生して2度目の夏に向けて、フランはウォータースライダー2号の製作に取り組んでいた。

 スライダー2号は、スキージャンプ台の様で、天空城の端に作られる予定。フランの完成イメージは、水と共に大空へ、スポーンと飛び出す遊具。

 欠点は、空を飛べるグリフォン族とドラゴン以外は、使用できないと言う事。

 一応、大空に飛び出した後、グリフォン族に空中でキャッチしてもらう事を考えたが、危険なので空を飛べない者は使用禁止にする予定。


 「おーい!、お昼だよ~~。お弁当持ってきたぁ~~!」


 夢中で作業をしていたフランは、声がする方に振り向く。すると、赤ちゃんを抱っこしたグーとポランが、ゆっくりと近づいて来るのが見えた。

 グー達の姿を確認すると、4人の元に向かって走りだす。


 「ごめん、ごめん、お昼の事を忘れてた。弁当ありがとう!。スー、ラン、お父さんだよ~、今日もかわいいねぇ~~」


 抱っこされた赤ちゃんを触っていると、グーが笑って話しかけてくる。


 「あまり触ると、泣くからやめてよ~。それより、早くお昼ご飯食べよう」


 「そうだね、今日の弁当はグーが作ったの?。楽しみだなぁ」


 グーは、出産した時から母性に目覚めたらしく、育児を頑張っている。引きこもって寝ていた頃と違い、料理などの家事を覚え、子供の世話に追われていた。


 「ポラン、今日のランはおとなしいね」


 「あはは、そうですね。…………あっ!、赤ちゃんが泣きそう。どうしよう、どうしよう~」


 ポランは、育児が嫌いでは無かったが、とても下手だったので、赤ちゃんが泣きだすと対処できず困りだした。

 泣き出す赤ちゃんを受け取ったグーは、慣れた手つきですぐに泣き止ます。


 「ありがとう、上手いなぁ~。どうしたら、上手くなるのかな?」


 「慣れじゃないかな?、…………あ~も~、赤ちゃん可愛すぎるよ~」


 グーが赤ちゃんに微笑んでいると、フランのお腹が鳴りだした。


 「ごめん、お腹空いた。早くご飯食べよう!」


 『あはははは!』


 5人で昼食を始めてすぐに、グーが話しかけてくる。


 「ヤーサお姉さまから伝言だよ、午後に多摩たちが到着するから、温泉宿を用意して欲しいそうだよ」


 「了解、ご飯食べたら用意するから」


 「先輩、サブキャラの能力を失っても、温泉宿のスキルが残って良かったですね」


 「まあね、メインキャラの能力が残ったおかげで、温泉宿作れるから」


 「ミャ~~」


 「あれ、けだま?」


 食事中に猫の声がして振り向くと、けだまとネムレスが歩いてくるのが見えた。


 「フラン様、ヤーサ様たちが、間もなく到着します」


 「ネムレス、ありがとう!。グー、ポラン、僕はすぐに出迎えに行くから、ゆっくりお昼を食べていて」


 けだま、ネムレスと共に出迎え場所へ向かう途中で、ドラゴンの咆哮が聞こえてくる。


 「えっ!、もう到着したの?。急ぐよ!!」


 急いで出迎え場所に行くと、ヤーサ、ムーチャシー、ツークシー、多摩たち妖狐族のみんなが集まっていて、ノンとブリムが応対をしていた。


 「ヤーサ、遅れてごめん!」


 「旦那様、お久しぶりです。ナント、お父さまですよ」


 抱っこした赤ちゃんをフランに見せて、ヤーサは幸せそうな笑顔を浮かべる。


 「ねえ、ヤーサ。ナントを連れて、空を飛ぶのは止めたら?」


 「大丈夫です、私の子供は天才ですから」


 ヤーサは、育児に熱心だが、親ばかと過保護がひどすぎた。1秒でも赤ちゃんから離れるのを嫌がり、何処に行くのにも連れて行動している。

 それに比べて、ノンはメイドのみんなに育児を任せ、仕事を頑張っている。ブリムもグリフォン族のみんなに育児を任せていた。2人が言うには、乳母に育児を頼むのは普通の事で、悪い事ではないそうだ。


 「多摩、集落の復興は進んでいる?。困ったことがあったら、何時でも力になるから」


 「フラン様、お気遣い嬉しく思います。ムーチャシー様とツークシー様が、復興に力を貸してくださいますから、安心してください」


 「多摩、妖狐族に力を貸すのは当然の事です。私とツークシーの失敗で、多くの仲間を死なせてしまいました」


 ひざまずいて謝る2人を見て、多摩は慌てて止める。


 「もう十分です、何度も謝ってもらいましたから。私は、起きてしまった事より、生き残った者と明日の話をしたいです」


 「多摩、今から温泉宿でゆっくりと疲れを癒して、復興がんばろう!!」


 「旦那様、今日は久しぶりに一緒に過ごせますね?。早く温泉に入りましょう」


 「極上の温泉宿創造!」


 温泉宿に向かうみんなを見て、フランはつぶやく。


 「今日も、楽しい1日になりそう。やっぱり、普通の日常が1番幸せだな」


 ヤーサはフランに近づくと、手を優しく握った。

 

 「旦那様、早く行きましょう」


 「ねえ、ヤーサ。今、幸せ?」


 「はい、もちろんです。突然どうしたのですか?」


 「何でもない、僕も幸せだよ」


 2人が顔を見合わせて笑うと、赤ちゃんも笑い出す。3人の笑いに包まれてフランたちは温泉宿に入っていく。



              お終い




 ヤーサの長男、ナントーカシー・ターラ 通称、ナント


 真竜王、クイーンの才能を受け継いだ、中二病の最強竜。

 12歳の時、暗黒竜王(中二病のおっさん)と出会い、中二病を発症する。その後、暗黒竜王に弟子入りをする。


 グーの長男、スーキニシー・ターラ 通称、スー


 ネコマタ、ネコマの才能を受け継いだ、2尾の竜。

 海竜王と相思相愛になるが、母のグーは嫌がる。とても嫌がる。しかし、泣いて土下座する海竜王を見て、結婚を認めた。


 ポランの長女、チャラン・ラン

 

 フェアリー、エアリーの才能を受け継いだ、無気力ヒーラー。

 追い詰められないとやる気を出さず、いつもボーっとしている。天才ヒーラーだが、やる気がなさすぎる。


 ノンの長男、ヤル・キーニ


 鬼人、キジの才能を受け継いだ、鬼軍曹。

 グリフォン族の最恐として、恐れられる。怖い、怖くて厳しいと、母のノンに泣きつく者が多い。


 ブリムの長男、セバス


 九尾の妖狐、キューの才能を受け継いだ、チャラ男。


 イケメンだが残念な所が多い。執事の仕事をしているが、男性に対する態度が酷いと、母のブリムに何時も怒られている。

               




 最後まで、お読みいただきありがとうございました。

 

 評価ポイントを入れてくれた皆さん、ブックマーク登録をしてくれた皆さん、最後まで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。深く感謝申し上げます。


 今後もよろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ