表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/75

犯人の正体

 手掛かりのキラキラ光る板を見ても、なにもわからずフランは考え込む。


 「これは、何だろう。…………………ねえ、太古さん、何処で手に入れたの?」


 「今回の、竜封石が破壊された場所で手に入れました。おそらく、犯人が落としたのでしょう」


 「えっ!、襲撃があった時、この場所にいたのですか?」


 「いえ、この場所には、鳥の姿でフランさんを追いかけて来ました。竜を倒しに行っている間、私は犯人の手掛かりを捜しまわり、竜封石があった場所で見つけたのです」


 「そうですか。…………あれ、鳥の姿で追いかけて来た?。まさか、僕たちの近くに何時もいたのですか?」


 「はい、すみませんが、適度に監視していました。必要以上に地球の知識や技術を広めようとした時、止める役目がありますから」


 頭を下げて謝る太古に、フランは慌てて声を掛ける。


 「監視されていた事は、気にしていませんから!。死んだ僕を転生させてくれた太古さんに、すごく感謝しています。ですから、謝らないでください」


 「勝手に転生させてしまいましたが、喜んでくれて何よりです。………フランさんの傍にいて、竜封石の破壊を知りましたが、あれを壊せる者はこの世界にいません。間違いなく、犯人は私たちの種族でしょう」


 「誰なんだろう。まさか、マシン国に技術を教えた者が、また悪事を働いているのかな?。でも、大昔の事だから、死んでいるだろうなぁ」


 「私たちの種族にも、母国と呼べる異世界があります。マシン国に悪事を働いた犯人は、この世界から逃げようとした時、捕まって母国の牢獄に閉じ込めらました。その後、獄死したそうです」


 「太古さん、犯人に心当たりは?」


 「同族が悪事を働いていると知って、私なりに調査をしましたが、わからないのです。とりあえず、フランさんの傍で、情報収集しようと考えていたら、今回の悲劇を招いてしまいました。本当にすみませんでした」


 「…………………僕より、族長の多摩に謝るべきだよ」


 「今まで、隠密裏に犯人を捜していましたが、今後の悲劇を止めるため、フランさんの力を貸してください」


 「もちろん!。まずは、多摩に今回の事を詳しく聞いてみよう」


 多摩に会いに行くと、怪我から意識を取り戻した妖狐たちと話し込んでいた。

 太古は、多摩に近づいて何度も謝罪を繰り返す。包み隠さず話をすると、激怒した多摩が平手打ちをしようとした。しかし、途中で止めて大きなため息をつく。


 「………………私が憎いのは、あなたではなく犯人です。申し訳ないが、私が見た犯人は覆面をしていて、顔がわからない。女性か男性なのかも、わからなかったですね」


 「ちょっと待って、犯人は覆面をしていた?。…………様々な姿に変身できる種族が覆面をしていた?。ねえ、太古さん変だと思いませんか」


 「変身する姿に、好き嫌いがあります。おそらく、犯人のお気に入りの姿は、族長の知り合いでしょう」


 「変身を見破る……………あっ!、ムーチャシーが来た!!」


 会話の途中だったが、ムーチャシーとツークシーが飛んでくるのが見えて、フランは大声を出す。

 2人は地上に降り立つと人の姿に変身し、ゆっくりと近づいてくる。


 「多摩、救助が遅くなりすまない」


 「ムーチャシー様、警告されていたのに竜封石を守れず、集落を崩壊させてしまいました。申し訳ありません」


 「あなたは悪くありません。フランさん、呪い竜を倒したのですね。ありがとうございます」


 「お礼を言われることじゃないよ。それよりも、ずいぶん早かったね?」


 「この近くを、ツークシーと一緒に飛んでいましたから、早く来ることが出来ました。ですが、間に合わなかった事を、お詫びします」


 「ムーチャシー様が、謝る事ではありません。全て、弱い私が悪いのですから!!」


 「あら?、多摩、手から血が出ていますよ」


 多摩が強く握った手から、血が出ている事に気付いたムーチャシーは、胸元からハンカチを取り出して血を拭き手当てをする。


 (あれ?、胸元が少し見えたけど、ペンダントが無かったような気がする)


 「ムーチャシー、ツークシー、重要な事が分かったから、落ち着いて聞いてね」


 フランは2人に、犯人は異世界を転移する種族だと言う事や、太古の知っている情報を詳しく話し、手掛かりの物を見せた。


 「ねえ、ムーチャシー。この光る板、何か分かる?」


 「えっ!これは」


 「犯人の手掛かりらしい」


 「…………………そうですか」


 「何か知っているの?」


 「はい、犯人が分かりました。これは、海竜王が持っているアクセサリーの一部です」


 「えっ!海竜王!?」


 「今すぐ、全面戦争です!!。すぐに全ての眷属を集めて、攻め滅ぼします!!」


 「待って!、この光る板だけで犯人と、決めつけるのは良くない!。太古さん、変身を見破る方法はないのですか?」


 「もちろんありますよ。少し待ってください」


 スーツの中からオカリナを取り出すと、フランに差し出してくる。


 「私たちの種族が、100メートル以内にいる時に、その笛を吹くと共鳴音が派生するんです」


 「へぇー、よくわからないけど、吹いてみるね」


 フランがオカリナを吹くと、共鳴音が聞こえてくる。


 「えっ!、敵がいる!?」


 「私です、敵じゃありませんよ」


 「ごめん、忘れてた。確かに、太古さんが近くいたから、共鳴音がするのは当然だよね」


 「フランさん、遊びは終わりましたか?。私は、戦争の準備がありますので失礼します。ツークシー、早く行くわよ」


 「はい、ムーチャシー様」


 「ねえ、ムーチャシー!。骨のペンダントはどうしたの?」


 「え、あ、あれは似合わないので、家に置いてきました。それが何か?」


 「何でもない、少し気になっただけ」


 背を向けて、立ち去ろうとするムーチャシーに、フランは右ストレートで殴り掛かったが、かわされてしまう。


 「何をするのですか!!」


 「黙れ偽物!!、みんな、こいつは偽物だ!!。ネムレス、戦闘態勢!!」


 「フランさん、何かの間違いですよ」


 「骨のペンダントは、ムーチャシーの宝物!。絶対に手放さない!!」


 取り囲まれたムーチャシーは、背筋が寒くなる様な笑顔を浮かべて、高笑いをする。


 「あはははははははははははははは!!。あんなゴミで気づかれるとは、私も爪が甘いなぁ~~」


 「この場所から、逃げられると思うなよ!!」


 「いや~、君の負けだよ!」


 不意の痛みで振り返ると、後ろの脇腹辺りを刺されていた。




 


 次回予告


「フランさん!、しっかりしてください!!」

「なんだろう、力が抜けていく…………………」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ