表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/75

マージ夫妻が帰っていく

 食事によって体力が回復したマージはのんびりする事無く、すぐに帰ると言い出す。

 旅起つ前に、ヤーサとグー、フランが別れを惜しんで話をする。


 「マージ、怪我は大丈夫なの?」


 「姉さん、体力が回復したから大丈夫。仕事が残っているから、すぐに帰らないと」


 「怪我した時くらい仕事を休んだら?、ゆっくりと怪我の治療をした方がいい」


 「!?、姉さん変わりましたね。仕事を休めなんて、初めて言われた気がする。…………急いで帰るのは仕事以外にも、娘と母さんに早く無事を知らせるためなんだ。だから気にしないで」


 「えっと、娘がいるの?」


 「ああ、名前はアイシー・ターラ。まだ小さい子供だが、ツーの様に可愛い自慢の娘なんだ」


 娘がいると聞いてフランが驚いていると、グーがマージの服の裾を引っ張ってから、紙に包まれたものを差し出す。


 「お兄さま、これアイちゃんにお土産。お菓子を包んであるから」


 「すまないな。ところでグー、ちゃんと規則正しい生活をしているのか?何もしないでボーっと生活していたお前が、結婚して母親になるのかと思うと心配だ。フランさんに迷惑かけるなよ?」


 「そ、そんなことないよ~、毎日私なりに頑張っているんだから。それと、母親になるのは心配だけど、お姉さまがいるから大丈夫!」


 姉の腕にしがみついて答えるグーを見て、マージとツークシーは大きなため息をつく。


 「グー、あんたは相変わらずだね。ヤーに頼るのもいいけど、ほどほどにしときな。そろそろ、姉離れしたらどうなんだい?」


 「うげぇ、それは、その~。あの~、…………えっと」


 ツークシーに注意されて返事に困ったグーは、視線を泳がせてヤーサの後ろに隠れてしまう。


 「妹をいじめるのやめて、怖がっているじゃない。グー、私は何時でも味方だから、安心して」

 

 「はいはい、ごめんなさい。まぁ、どうでもいいけどさ、出産は思っているより大変だよ。ヤーはともかく、グーに出来るのかな~」


 「ツー、出産についてのアドバイスとか、注意する事を教えて欲しいのだけど?」


 「う~ん、そうだな。陣痛が始まったら、人の姿に変身する事かな。もし、ドラゴンの姿で出産した場合は、卵で生まれてくるから注意するように」

 

 「それは知っている、卵で産まれると孵化するまで、守らないといけないから大変なんでしょう?」


 「まあね、…………さてと、娘が待っているだろうから、そろそろ帰るよ」


 「フランさん、姉と妹をよろしく頼む」


 マージ夫妻はドラゴンの姿で飛び立つと、上空を1回だけ旋回して帰っていく。



 翌日、フランが午前中の仕事をしている時に、ツンが泣きながら走って来る。


 「フランさーん、岩盤が硬すぎるよ~。大切なつるはしが壊れそうだから、何とかして~~」


 「どうしたの?、意味が分からないから詳しく話して」


 「採掘しようとしたら、硬くて無理なの!。硬すぎて採掘出来ないから、何とかしてほしい」


 泣きながらフランに抱きつき訴えてくるツンを見て、傍にいたヤーサが話しかけてくる。


 「ツン、硬い岩盤を掘りたいのですよね?。それなら、良い道具を貸してあげますよ」

 「旦那様、少し離れますね?」


 ヤーサが足早に立ち去ると、すぐに金色のスコップを持って現れた。


 「あっ、それ無力スコップ!」


 「はい、そうです。これなら、硬い岩盤を掘れるかと」


 無力スコップを受け取ったツンは、試しに近くにあった岩を削ると、サクッサクッと力を入れなくても削れてゆく。


 「!?」


 無力スコップの性能に驚いたツンは、何も言わずに採掘場所に走り去っていった。


 その後10日間、食事や眠ることなくツンは採掘を続けていたので、心配したギルとフランが様子を見に行くと、やつれた姿で倒れていた。

 急いで宿のベットに運んで、回復魔法を使用すると意識を取り戻す。

 

 「ツンちゃんのばかーー!!。心配したんだから、倒れるまで採掘するなーーー!!」


 意識を取り戻したツンを抱きしめて、泣きながら怒るギルの頭を撫でてツンは謝る


 「ギルちゃんごめんなさい。つい、夢中で採掘していたら意識を失っていたの」


 「えぐっ、ぐす、…………無事でよかったよ~~」


 安心したギルが泣き続けていると、ポランが部屋に飛び込んでくる。


 「先輩、大変です!!。黄金竜が飛んできます!!」


 


 

 


 次回予告

「旦那様、疲労でぐったりしているお母さまのために、温泉を用意してくれませんか?」

「えっ!、何があったの?」

「呪い竜の一件で、他の竜王と問題が起きた様です」

「大丈夫なの?」

「詳しい事を、温泉でお母さまから聞きましょう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ