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先生と携帯電話

 プルルルルー、プルルルルー♪

 授業中、携帯電話の着信音が鳴った。あっ、という声が聞こえて、携帯電話の着信音が止まった。どうやら同じ専修の同級生のようで、表情を見ると少し赤くなっているような感じがした。ちなみに女子だ。

「携帯電話は、マナーモードにしてください。鳴ったら、恥ずかしいでしょ」

 元小学校の女の先生で、きびきびした注意の仕方だ。


 こんな感じで、たまに授業中に携帯電話が鳴ることがあった。先生も注意するが怒鳴るような感じで言う先生はいない。鳴っても、すぐに切れれば何もなかったように先へ進むこともあった。鳴った瞬間、単位を落とすと宣言した先生がいて、先輩が鳴らしてしまい単位を落とした瞬間を見たことを思い出した。


 ピピピピピー、携帯の着信音が鳴った。

 教室中、おい誰だよ鳴らしてるの?という感じになった。しかし、次の瞬間、とんでもない光景を目にした。なんと教授が胸元に入った携帯電話を取り出し「もしもし」と言って出たのだ。しかも、廊下に出て通話をし始めたではないか。僕はたまたま廊下側の前方の席に座っていたので、その様子を見ることができた。内容までは分からないが、二十秒も立たないうちに戻ってきた。その後、何事もなかったように授業は進んだ。


「いや、あれには驚いたわ」

「まさか、先生の携帯が鳴るなんて」

「しかも、出るっていう」

「マジ、ありえないよな」

 全然、悪い先生ではなかったが、この件を他の先生に訴えた学生がいたようだ。


「みなさん、どうしてもって場合のときは、授業が始まる前に一言でいいから言ってくださいね。以前、私も大事な電話が来るかもしれないから、鳴ったら出るねって言ったことがあります」

 今も忘れない携帯電話のエピソードだ。

 今回の話ですが、すべて本当の話です。

①携帯電話の着信音が鳴ったら、単位を落とす教授 → 現在も勤務

②授業中に着信音が鳴り、先生が通話 → それを受けて、他の先生が話す

 当時は二つ折りのガラケーが主流でした。

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