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外遊人たちの新しい遊び

 アサギ達が初めて「邪教徒の隠れ家」を攻略してから1週間が過ぎた

 装備の更新もなかなか進んでいて今はレベル上げと邪教徒の討伐ポイントが目的と行った所だろうか

 2度目以降は「ダクパラ」がいないので「アルージー」のセリフも若干変わっていてより攻略のヒントがわかりやすいものになっていた、これだったら最初からわかってたわ!とはセッキーの談である


 邪教徒の討伐ポイントは武器や防具に交換ができる

 インスタンスダンジョンのボスが落とす防具は大体セット効果がついているので集まっているのならそちらの方が強くなる事もあるがアサギの頭装備は教皇の冠でほぼ固定されているようなだし腕装備は「ダクパラ」の落とした物の方が強いのでアサギは鎧、腰、足の装備をポイントで交換したものを装備している


 セッキーとマーリンはセット装備を集め終わってはいるが全ての部位を交換する予定だ

 セッキーは攻撃魔法用と回復魔法用で使い分け、マーリンは威力重視と詠唱短縮とで使い分ける予定らしい


 まぁちゃんは特に使い分ける必要もなかったがポイントで交換できる装備の見た目が可愛いという事で全部集めるみたいだ


 そのまぁちゃん、リアルラックがなかなかの物ですでにスネークソードの短剣を2本だしていた、それにより火力が上昇したのと少々離れた所から攻撃ができるようになったのでより安全に攻略ができるようになった

 勿論ダンチョーやフクフとの稽古も継続しておりアサギとも稽古をしているので攻撃の幅が広がったと言えよう


 そんな4人が今向かっているのは王都の門の近くにあるワープゾーンである、何故向かっているのかと言うと・・・





『「まおクエ」をプレイ中の皆様こんにちわ、GMのゲマスです、今日は新しく実装される対戦型のミニゲームの告知をしたいと思います』


 そう、新要素が実装されたのである

 ゲマスの説明によるとその対戦型のミニゲームは

 1つ、6対6でボールを奪い合うゲーム

 2つ、ステータスは固定されるのでレベル関係なく参加できるもの

 3つ、そのゲームが解放されるのはリアルの時間で1日2回の1時間ずつ

 4つ、勝っても負けてもポイントは溜まっていく、だからなるべく参加した方がいい

 5つ、そのポイントは武器防具と交換できる、この武器防具は今後実装予定の大人数で行う対人戦で大きく補正がはいる武器防具のようだ


 と言った所でその対人戦でもらえる物がどんなのかはわからないがきっといいものなはずなので参加しない訳がなかった


「でも6人パーティじゃないよ、私達、どうするの?募集する?そのまま入って誰か来るの待つの?」


「そうねぇ・・・ボールを自陣のゴールに運ぶゲームだけど他に知り合いもいないし4人で中に入ってあと2人が補充されるの待ちましょうか」


「でもよ、一応ざっとボール運びの説明を公式で見たけどさ、正直アサギにボールをアサギに持たせた方がよくねぇか?他の2人が持ったらどうするんだ?」


「んー・・・それは性格にもよるとは思うけどボール持ったら頭上にマークでて狙われる訳でしょう?あまり持ちたがらないと思うのよね、だから多分大丈夫よ、それにボールを渡す事もできるんだからアサギに取りにいってもらえばいいわ、大体どこにボールが湧くかはランダムなんだから絶対アサギが取れる訳でもないでしょう」


「んー・・・まぁ、そりゃそうか・・・」


 ルールはこうだ

 6人と6人の2つのチームに分かれ、フィールドにある建物のうちどちらかが自陣となる

 フィールドのどこかに湧いた自陣側のボールを持ちかえれば1点となる、相手側のボールには触れない

 ボールを持ったキャラは頭上にボールが表示され実際に持つ訳ではない、相手から1回攻撃を受けると若干の無敵時間が生まれるが3回攻撃をされるとボールを落としてしまいまたどこかで湧く事になる

 ステータスは固定され、スキルは一定時間足がはやくなるが直線しか走れなくなるダッシュ、ボールを持ってない状態でボールを持っているターゲットにのみ使用可能で1度でボールを落とさせるインパクト、ボールを持ったら1回だけ使用できる事になる範囲型スタン、フラッシュの3つである

 ダッシュとインパクトにはCTが用意されているので使いどころを考える必要がある

 攻撃というのは少し触るようなものではだめで明確に攻撃が当たった!となる場合のみに攻撃判定があるらしい

 だからマーリンはその攻撃をしっかり防げるアサギならインパクト以外ではボールを落とさないんじゃないだろうか、と考えたのだ


 勿論ボールを持ってない相手にも攻撃は可能である、しかし別にHPが存在するわけではなく若干スタンするというだけだが味方を援護するには十分である

 時間は1回10分だ、リアルでずっと走り回るのは大変だがフルダイブVRMMOならそこまで大変でもない


「それにマーリン、別にアサギに渡しに行くのは構わないけどゴールが近いならあなただって走らないとだめなんだからね?わかってる?」


「ああ、そりゃ全部をアサギ任せにするつもりはないさ」


「んー、私もあんまり自信ないかなー・・・とりあえず攻撃受けそうなら躱したりするけどこのインパクトが問題かな~」


「公式の動画で見たけどインパクトを発動すると両手が光るみたいね、でこの手に触られるとボールを落としちゃうみたい」


「普通なら触る程度じゃ攻撃のうちにはいらないけどこのスキルがあったら別ね、私なら触るギリギリまで発動はしないわね」


「でも手だけだろ?こう掴んで捻って投げ飛ばせばなんとかなるんじゃないか?」


「そんな事できるわけが「ああ!そうだね!やってみるよマーリン」


「「ええ・・・」」


「で、とりあえず野良の2人にはあとで言うとして作戦的にはどんな感じだよ?」


「うーん、ボールを持ったら近くにいる1人がボールを持ってる人を守ってあと4人が邪魔をしにいく、って感じが理想かしらね、動画で見たけどゴールは建物の2階にあるけど外からも直接入れるようになってるわ、マップを見るだけじゃどこに敵にがいるのかわからないのは問題ね」


「マップと足音でなんとかわからないかな?」


「なるほど、あっちゃん、確かに上にいる人は足音でわかりそうだね、私もそこらへん気を付けてみよ!」


「うーん・・・確かにそれは一つの判断材料になるかもしれないわね、ハイディングスキルはフィールドにランダムポップするアイテムを取ると使えるようになるらしいから絶対ではないけどね」


 フィールドにはたまにアイテムが湧く事がある、持っていると遠距離攻撃ができるマジックハンド、これは使用回数が1~3のランダムだ、拾ってから10秒間無敵になるスター、きらきら光りながら進んでいける、拾って使用すると20秒間ハイディング状態になるインビジブル、攻撃モーションにはいったりスキルを使うと解けてしまうようだ


「このインビジブルの説明の攻撃モーションってさ、インパクトなら触るだけでいい訳じゃない?てことはギリギリまで近づいてからインパクト使って触れば相手のボール落とせるよね」


「それはそうだけどハイディング状態でも攻撃は喰らうからあんまりゆっくりもできないわね、ボール持ったらダッシュを使うでしょうし、そしたらこっちもダッシュ使わないといけないから間に合わないしね、それにアイテムがどの程度出現するかよね」


「相手が妨害にどのくらい人数を割くかにもよるしな、多くの点を取る作戦か相手を妨害して1点でも勝てる作戦でくるか」


「色々考えないといけないんだねぇ・・・」


「でもなんだか楽しくなってきたわね、今後実装される大人数の対人イベントも気になるしね、これは頑張っていくしかないわね」


「「「おおー!!!」」」





 王都の門の近くにあるワープゾーンには色々な人が今か今かと時間を待っていた、それを見てNPCがまた邪教徒が来たのかと騒いだらしくちょっとした問題にもなったみたいだ、きっとそのうちどこからでも参加できるように仕様が変更されるだろう、創造神ウミノピーならきっとやる


 そして初めてゲームに参加できる時間となった、パーティのリーダーらしき人がワープゾーンへ駈け込んでいく、アサギもリーダーなのでワープゾーンへ駈け込んでいく、このワープはパーティ共通で移動するらしく「邪教徒の隠れ家」のように1人ずつ入らないといけない訳ではないらしい


「さて建物内に移動したわね、まだあと2人が決まってないみたいだから建物の中を少し見て回りましょうか」


「うん、動画でみるよりちょっと広く感じるね、マーリンちょっと2階行ってきて」


「え?なんで?」


「足音聞こえるか調べたいの」


「ああ、なるほど、おっしゃ、ちょっと待ってろ」


 マーリンが駆け足で2階へ向かっていく


「どうよ?今結構足音立てるように走ってるけど聞こえるか?」


 パーティチャンネルでは会話しているので声は聞こえるが足音は全然聞こえなかった


「だめね、近くにいる時は聞こえてたけど2階から足音が響くとかはないわ、ありがとマーリン戻ってきて」


「おっけー、すぐ戻る」


「うーん、となると頼りなのはマップだけか・・・」


「そうだね、うーん・・・まあ、やってみるしかないよね」


「そうだな、建物の内部だけ見ても胴がと違った感じがあるしな、やってみないとわからない部分もあるだろ、それより1つだけ確認したい事ができた」


「うん?マー君どしたの?」


「お前ら2階から、いや3階から地面までジャンプできるか?できるなら相当時間を稼ぐ事ができるだろう」


「「「・・・」」」


「いやいや、ゲームなのはわかってるわ、わかってるけど・・・それは・・・」


「うーん・・・とりあえず試してみたい事にはわからないかな?」


「うん、大丈夫だと思う」


「うーん、思った通りの反応だ、まだゲームが始まってないから外にでる事はできないけど1回くらいは試した方がいいかもな」


「え・・・ほんとに・・・?ほんとにやるの・・・?」


「大丈夫だよ、セッキー、別に攻撃当たっても痛くないんだから飛び降りても痛くないよ」


「そうだね、それを聞いたら私もなんかできそうな気がしてきた」


「ええ・・・まぁちゃん、ほんとにぃ・・・?」


 泣きそうな顔のセッキーを見てアサギとマーリンはふと視線を合わせる


 これはとりあえず最初に1回抱えてジャンプするしかない!と2人はお互いの考えている事が一致してるのがわかったようで口角をあげた


「あ!そこ何笑ってるのよ!!!!」


「「えっへっへっへ~」」


「なによー!怖がるのが普通の感情なのよーー!!!」


 正論を叫ぶセッキーであった

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